「ばけばけ」“呪われた女”は史実にない完全オリジナル 謎の女性・芋生悠の起用秘話

24日に放送された連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)第21週・第102回では、ヘブン(トミー・バストウ)のスランプを助けようと奔走するヒロイン・トキ(高石あかり ※高=はしごだか)が、郊外で吉野イセ(芋生悠)という謎めいた女性と出会う。彼女は地元の言い伝えに詳しく、村民の男によれば呪われた女だというが……。制作統括の橋爪國臣が、イセ役・芋生の起用理由や、キャラクターの魅力について語った。
【明日の「ばけばけ」場面写真】面白がるおトキ(高石あかり)…
連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々をフィクションとして描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。
八雲の著書「人形の墓」には、次々と肉親を失う不幸な生い立ちを抱えた女中・お梅が登場しており、彼女の姿はイセを彷彿とさせる。お梅は、ハーンの長男である一雄の女中であった人物がモデルになっている。だが、橋爪によると、イセは史実には登場しないドラマ独自のキャラクターであるとのこと。「『人形の墓』の話から生まれた完全なオリジナルのキャラクターです」
イセ役はオーディションではなく、芋生に直接オファーをして決めたとのこと。「芋生さんはお芝居はしっかりしているし、憂いを持った女性を上手く演じられる方だという印象がありました。演出の小島(東洋)とも話をした上で、イセ役をお願いすると、快く引き受けてくれました」
芋生は、ドラマの舞台である熊本県出身。橋爪は「(現地の)言葉ができるというのもありますが、起用に至った理由はあくまで役として芋生さんが合うと思ったからです」と話す。「21週はとても難しく、エキセントリックな週です。呪われた話などが出てくる中、彼女は嫌な女性にもなれるし、実在しないようなぶっ飛んだキャラクターにもできる。でも、そうじゃないギリギリの線を攻めたラインの中で、イセというキャラクターを作り上げてくれたと思います」と評価する。
「最初はエキセントリックですが、最後には人としての背景を感じられる。結末を見て、よかったねとなれる、そういう人物像が出来上がっています。実際、イセはすごく愛せる人物像になっていると思います。呪われた女をさらっと演じてしまうところが芋生さんらしさ、真骨頂だと思います」
また橋爪は、第21週は「芋生さんにすごく支えられた週」とも述べ、「イセが一人の血の通った人間として、ちゃんとそこに存在できている。でも怪しさも少し残していて絶妙だなと思いました」と振り返っていた。(取材:文:名鹿祥史)


