柳楽優弥&松村北斗「九条の大罪」テロップ解説がない理由 世界配信視野のこだわり

柳楽優弥主演、松村北斗が共演するNetflixシリーズ「九条の大罪」が、「日本におけるNetflix週間TOP10(シリーズ)」で3週連続第1位を記録した。これにあわせて、世界配信を視野に入れた制作陣のこだわりや、撮影現場の制作トリビアが明かされた。
【画像】町田啓太の全身タトゥー「九条の大罪」メイキングカット【26枚】
本作は、「闇金ウシジマくん」の作者・真鍋昌平の最新漫画を実写化したクライムエンターテインメント。半グレ・ヤクザ絡みの厄介でグレーな案件ばかり引き受ける弁護士・九条間人(柳楽)と、彼の事務所で働くエリート弁護士・烏丸真司(松村)を通して法とモラルの境界線を問い、タブー視される社会の闇を浮き彫りにするリーガル・サスペンスでもある。
九条が依頼人に20日間の拘留を乗り切るように説得する「20日でパイになる」や、勾留中に「完全黙秘」を意味する「カンモク」を徹底させる場面など、刑事事件にまつわる用語が使用され、九条と烏丸が「日本一のたこ焼き」の法解釈をめぐって議論するシーンなど、法律にまつわるワードも登場する本作。本編では、それらの「テロップ解説」をあえて行わなかったという。
これは、日本の法律・刑罰は特殊なため、文字で説明すると「日本人にしかわからないドラマ」になってしまうために採用された方向性。世界配信を意識した本作では、説明ではなく「没入するための“間(ま)”」を贅沢に使うことで、世界中の視聴者が理解できる構成を目指したという。
社会の狭間に生きる人々を描くヒューマンドラマでもある本作では、「法廷シーン」はほとんどなく「接見室」のシーンがメインとなっている。これは、弁護士たちが専門用語を使って合理的に会話していく中で、どうしても抜け落ちていってしまう“感情”の問題を描くため。また、制作にあたり、原作者の真鍋からは、“松田優作の『探偵物語』のようなユーモア”をというリクエストがあったといい、そこから、脚本家・根本ノンジを起用し、ハードな裏社会ものに「クスッと笑える間」というエッセンスを追求していった。
ロケ地にもこだわり、犬飼役の田中俊介が服役する刑務所のシーンは、実際の立川拘置所で撮影。現場スタッフ全員が携帯を預け、トイレに行くときも職員が帯同するなど、様々な制限がある中で撮影が許されたという。
一方、九条の事務所である九条法律事務所は、緑山スタジオにセットが組まれた。原作にも何度も出てくる屋上は慎重なロケハンの結果、横浜でロケ撮影されている。原作では雑居ビルの中の一室という設定だが、ドラマではもともとナイトパブだったところを居抜きで借りて事務所として使っているという設定になっている。
また、1話の冒頭の裁判所ロビーは、群馬県庁で撮影された。ドラマを象徴するテミス像は、ロケ地のサイズに合うように美術部が発泡スチロールで作成したもの。像には蜘蛛の巣まで施されており、細部までこだわっている。(編集部・入倉功一)
Netflixシリーズ「九条の大罪」独占配信中


