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『仮面ライダーアギト』25年ぶり完全新作の内幕 田崎竜太監督、要潤×賀集利樹に委ねた氷川&翔一の再会シーン

25年ぶりに再会した氷川誠&津上翔一
25年ぶりに再会した氷川誠&津上翔一 - (C) 2026「劇場版アギト」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 放送25周年を迎えた特撮ドラマ「仮面ライダーアギト」(2001~2002)の新たな物語を紡ぐ、仮面ライダー生誕55周年記念作、映画『アギト-超能力戦争-』。25年前のテレビシリーズ&劇場版に続いてメガホンを取った田崎竜太監督(※崎はたつさきが正式表記)がインタビューに応じ、主演の要潤らオリジナルキャスト主導で企画がスタートした本作への想いを語った。(以下、本編の内容を一部含みます)

【動画】「アギト」オリキャスが25年分の濃厚トーク!『アギト-超能力戦争-』座談会

25年ぶり続編で再びメガホン「幸せ者です」

(C) 2026「劇場版アギト」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 『アギト-超能力戦争-』がキャスト主導でスタートしていることは、シネマトゥデイが行った要の単独インタビューでも語られている。その点について田崎監督は「他のジャンルではあまりないけど、特撮作品では実は珍しいことはないんです」と特撮ならではの傾向を明かす。

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 「その嚆矢となったのがVシネクスト『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』で、同作の成功を機に数々の周年作品が作られるようになりました。たとえば『忍者戦隊カクレンジャー』30周年なら東映特撮ファンクラブ(TTFC)の『忍者戦隊カクレンジャー第三部・中年奮闘編』。『仮面ライダー555(ファイズ)』の20周年には、Vシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』が実現したり、俳優さんからあがってきた企画を東映が形にする。そうしたやり方が定着し、今回は『THE KAMENRIDER CHRONICLE』という、ひとつのブランドを立ち上げるまでに至ったということです」

 通常であれば、この手の作品は往時の出演者が揃うか否か、キャスティングが作品の成否を大きく左右するが、前述した通りキャストありきで企画がスタートしていることから、要潤を筆頭に、賀集利樹秋山莉奈升毅田辺季正藤田瞳子山崎潤柴田明良樋口隆則(当時は菊池隆則)と主要キャストの出演は規定事項であった。それを含めて、再び「仮面ライダーアギト」に向かう田崎監督の心境はいかなるものであったであろうか。

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 「僕は『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』が初めて撮った映画だったのですが、当時は30代で、25年を経て同じ話の続きを撮る機会は、世界の映画界を見渡しても珍しいことだと思います。『トップガン マーヴェリック』のような話題作の続編もありますが、1作目のトニー・スコット監督は亡くなってしまった。仮に彼が生きていたとしたら撮りたかったんじゃないかな。そういう意味では、監督としては幸せ者ですし、オリジナルキャストがみんな帰って来るというのはやはり嬉しいですよね」とその気持ちを率直に露わにした。

 いずれのキャストも当時は新人であり、今も第一線で活躍する俳優の多くが田崎監督の洗礼を受けてこの現場から巣立っていった。25年が経ち、成長した当時の出演者と再び現場を共にした田崎監督は、どのような手応えを感じたのか。「要さんをはじめ、みんなのその後の活躍は、テレビやスクリーンを通して、それぞれ成長していらっしゃるのを観客の立場で見ていました。今回再び現場を共にして、卓越した俳優に成長したんだなと改めて感じました。その第一歩に『アギト』があるとしたら、それはすごく光栄なことです」

 撮影現場では、再会を果たした当時のキャストと懐かしい昔話に華を咲かせたというが、役柄については、意外にもディスカッションすることはなかったという。「要さんだったら、25年経った今も彼の中に氷川誠がいると思うんです。だから、それをカメラ前に連れて来てくれたらいい。振り返ると、当時の自分は監督としてまだ拙かった。それに今なら新しい仮面ライダーが始まっても方法論が確立されているところがありますが、あの頃は監督も手探りで、彼らもまた手探り。だけど、お互い熱量はあった。当時の『アギト』の現場は熱と熱でどうにかしていたみたいなところがあったように思います」

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“受刑者”氷川誠の意外性

(C) 2026「劇場版アギト」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 本作では、キャストのみならず、スタッフもまた田崎監督をはじめ、エグゼクティブプロデューサーの白倉伸一郎武部直美塚田英明、脚本の井上敏樹、音楽の佐橋俊彦ら、主要オリジナルメンバーが一堂に会した。

 「井上さんや佐橋さんは現役で仕事を続けているし、フリーランスだからお声がけすれば戻ってこられると思いますが、プロデューサー陣は各々東映の中で偉くなっていて、それこそ重役だったりする方もいるわけです。もちろん、個別には仕事をしていますが、こうして3人まとまって昔と変わらぬ形で仕事をすることができたのが、何より感慨深かったです」

 作品の肝となる脚本については、「井上さんと僕の関係性は、たとえるなら井上さんがピッチャー、自分がキャッチャーなんです」と表現した田崎監督。「脚本を受け取って最初の仕事は、どこにどういう意図が巡らしてあって、どこからどう伏線が張ってあるのか、それらを読み解くことでしたが、第一稿の時点でかなり完成度が高かった。恐らく井上さんのほうで、書いては直しを繰り返し、自分のところに来たんだと思います。さすがですよね」

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 物語に目を向けると、今回は氷川誠が主人公に位置付けられている点が、テレビシリーズとは大きく異なる。実際に演出する上では、どのように捉えていたのか。

 「氷川誠の物語ではありますが、前半、彼は物語のメインストリームには触れていないんですよね。多発する超能力犯罪と刑務所にいる氷川が並行して描かれ、中盤でこの二つが合流する。そこに何かダイナミズムがなければいけないけれど、井上さんは一見すると、メインストリームには思えない刑務所の場面にも様々な工夫を凝らしているし、そもそも氷川誠が受刑者として登場するという意外性にも、井上さんらしい工夫を感じるところです」

(C) 2026「劇場版アギト」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 氷川が収監されている刑務所には、囚人のリーダー格が暴力を以て絶対的な支配体制を敷いており、逆らうものには容赦なく制裁が加えられる。こうした荒々しい描写は、東映が得意とするところ。かつての社長・岡田茂は「不良性感度」なる言葉をぶちあげたものだが、演出するにあたって、田崎監督の脳裏にもそうした歴史が蘇った。「東映には網走番外地シリーズとか刑務所を舞台にしたジャンルを作ってきた歴史もあります。今回、本編(※ドラマパート)の撮影は京都(※東映京都撮影所)で行ったのですが、東西の撮影所の違いはあれど、そうしたDNAは色濃く受け継がれており、なかなか面白い刑務所のシーンになったと思います」と胸を張る。

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 一方、脚本を手掛けた井上はシネマトゥデイの単独インタビューで、刑務所の場面について「いかに料理するかは監督次第」と述べていた。田崎監督は井上の発言に謙遜していたが、まさに両名の阿吽の呼吸を見て取ることができるのではないだろうか。

 なお、田崎監督のキャリアを辿れば、大泉(※東映東京撮影所)で助監督から監督に昇進し、京都では「科捜研の女」(第12~21シリーズ)を足掛け10年近く撮っており、「やはり長く京都でお世話になったことが、今回の撮影では非常にプラスになりました」と述べている。

観客は小沢澄子を介して映画に没入できる

(C) 2026「劇場版アギト」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 また「ここもやはり井上さんの上手いところです」と田崎監督が挙げたのが、「受刑者」である氷川と仮面ライダーアギトの力を失った津上翔一が再会し、2人で語らう場面だ。「ハードな殺人事件を巡っての重要な事柄を盛り込みつつも、2人のやりとりはクスッと笑えるところがあるんです。それがお客さんを飽きさせないところだと思います。実際に演出する上でも、先ほど話したように、監督としては特に『こうしてほしい』といった要望は一切伝えていません。ここはまさに2人に委ねた場面で、要さんも賀集さんも役と共に年齢を重ねて来ているわけだし、そうした2人の空気を感じてもらえるはずです」

 群像劇としての側面を持ち合わせていたテレビシリーズだが、本作でもさまざまな登場人物がそれぞれに事情を抱え、複雑に絡み合っていく。その中で、重要な役割を担っているのがGユニットの管理官・小沢澄子だ。「テレビシリーズもそうでしたが、お客さんは小沢澄子を介して作品を観ているところがある」と田崎監督。「彼女が何を考え、どう動くのか。その先に氷川誠がいることもあれば、お客さんの計算外のところに、津上翔一がいたりする。小沢澄子は恐ろしく頭がいい人でいろいろなものを弾き出して行きますが、そこがまた25年を経ても変わらぬ『アギト』の面白さに繋がっていると思います。演じる藤田瞳子さんも非常に頼りになる役者さんで、彼女が演じているからこそ、お客さんも小沢澄子を介して映画に没入できる。それだけの力量があります」と信頼を寄せる。

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 『アギト-超能力戦争-』のターゲット層には、25年前に夢中になっていたかつての子どもたちがいる。田崎監督曰く、そこにはある種の「恐怖」を伴うと言う。「子どもの頃は熱狂していたけど、大人になって観みたら面白くなかったとは思われたくありません。そんな彼らに、ずっと『アギト』を好きでいて良かった、と思ってもらえるような作品じゃなければ意味がない。当時からのお客さんに愛される作品として撮ったつもりなので、そこを受け止めてもらえれば嬉しいです」(取材・文:トヨタトモヒサ)

映画『アギト-超能力戦争-』は全国公開中

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