目黒蓮VS塩野瑛久『SAKAMOTO DAYS』電車バトルの舞台裏、アクション監督が明かす

累計発行部数1,500万部を突破する人気漫画を目黒蓮(Snow Man)主演で実写化した映画『SAKAMOTO DAYS』(全国公開中)。劇中で展開する凄まじいアクションの数々を設計したアクション監督の田渕景也氏が、原作の魅力を実写に落とし込むためのこだわりと、クライマックスバトルの舞台裏を明かした。(ネタバレ注意。以下、映画の内容に一部触れています)
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『SAKAMOTO DAYS』は、「週刊少年ジャンプ」連載中の鈴木祐斗による人気漫画を、『銀魂』シリーズを手掛けた福田雄一の脚本・監督で実写映画化。全ての悪党が恐れる凄腕の殺し屋だった主人公・坂本太郎(目黒)が、一目惚れした女性・葵(上戸彩)のためにあっさり引退。個人商店「坂本商店」の店長として、すっかりふくよかになった坂本が、愛する家族との平和な日常を守るため、次々と襲い来る刺客と激闘を繰り広げる。
実写映画化にあたって田渕氏が考えたのは、アクションのリアリティライン。原作は、スピーディーでアクロバティックなバトルが魅力だが、それをそのまま再現しようとすれば、CGを多用することになり、観客を置いてきぼりにしてしまう懸念があった。そこで田渕氏は、“どの高さまでなら落ちても説得力があるか”といった設定を自分の中に落とし込んだという。
「その上で大切にしたのは『速さ』ですね。カンフー映画なんかで、どんどん(手が)速くなって何が起きているのかわからないけど、“速いから強い”と見せる描写があったりしますが、それは避けたかったので、基本的には何が行われてるかを明確に見せたいと考えました。原作は特に『決め』のカットがすごくかっこいい。その魅力を損なわず、人間的なアクションに落とし込む作業に気を使いました」
殺し屋時代の坂本の回想から始まり、ラストまですさまじい密度のアクションが展開する本作。田渕氏は、一昨年の12月ごろからアクションの設計に入り、セットを構築する必要のあるシーンからプランを提案したという。
「美術チームがセットを作らなくてはいけないので、クライマックスの電車のシーンからアクションを考え始めました。電車のセットを何両作るのかとか、そういう段階から提案しています。最初は二両作る予定だったんですが、“こういう絵しか作らないんで、こっち側の抜けはグリーンにすれば一両を使い回せます”とか。そうすることで撮影も効率化できるし、各方面の負担も減らすことができるんです」
坂本が電車内で激闘を繰り広げるのは、塩野瑛久が演じる全身武器の改造人間・鹿島。両手に強力な武器を装備してハードなアクションに挑んだ塩野について、田渕氏は「ハリウッド映画だったら、両手に何も(現物を)着けないですよね。グリーンの土台だけでCGで表現したりすると思います。でも、そこが日本の良さというか。そういう不自由さがあっても現物を着けてもやるところが、僕は好きなんです」と語り、塩野の努力を振り返る。
「塩野くんは本当に大変だったと思います。両手に武器を着けているから、倒れる時も手をつけないんです。いざという時に身を守れないし、そうすると(武器も)壊れてしまうという、本能的なことができない制約があるなかで、何度もトライしてくれて。本当に頑張ってくれました」(編集部・入倉功一)


