光浦靖子、ハリウッドデビュー作で才能開花 主演ドウェイン・ジョンソンも認める演技の“間”

ハリウッドの気鋭スタジオ・A24が製作した映画『スマッシング・マシーン』(全国公開中)で伝説の格闘家マーク・ケアーを演じたドウェイン・ジョンソンと、メガホンを取ったベニー・サフディ監督がインタビューに応じ、本作でハリウッドデビューを果たしたお笑いコンビ「オアシズ」の光浦靖子の演技について語った。
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主人公マーク・ケアーは、1997年から2000年にかけて総合格闘技の祭典「PRIDE」で活躍し、日本でも“霊長類ヒト科最強”と謳われた伝説の格闘家。ドウェインが自ら映画化権を獲得して実現させた本作は、栄光の裏側で挫折と再生の道を歩んだマークの知られざる実話を映し出す。
大沢たかお、石井慧、布袋寅泰ら日本人キャストも多数出演している本作。その中でも、とりわけ圧倒的な存在感を放つのが、「PRIDE」の記者会見で進行・通訳を務める女性を演じる光浦だ。現在カナダ・バンクーバーに留学中の彼女は、現地で鍛えた流暢な英語を披露している。
サフディ監督は「彼女は本当に素晴らしかった」と光浦の演技を絶賛。「英語のセリフを一度日本語に訳してもらい、それをまた英語に戻してもらうことで、記者会見における独特の話し方を作り上げてくれました。彼女は、その場を支配する力を持っています。ステージ上の誰よりも小柄なのに、まるでレーザーのように視線を釘付けにするんです」と俳優としての才能を評価した。
一方、ドウェインは光浦が日本でコメディアンとして活動していることに驚きつつ、役に入った時の彼女の独特な“間”について注目する。
「あの絶妙な“間”はコメディアンだからこそだ。光浦さんがコメディアンだと聞いて、すべてが腑に落ちました。記者会見で、新たな禁止事項を発表する時も、イゴール・ボブチャンチンの通訳からの質問に対するアンサーも、あの“間”の取り方は職人技のようでした」
また、サフディ監督は記者会見シーンの撮影で光浦に出した要望も明かす。「チャンピオンベルトを持った女性スタッフが光浦さんの後ろを通るのですが、私は彼女に『スタッフが反対側に着くまで話し始めないで。少し時間がかかりすぎてイライラしている感じで』と指示したんです。彼女がそのスタッフを目で追い、絶妙なタイミングで話し始めるあの“間”だけで、その場の空気感がしっかり伝わってくるはずです」
サフディ監督曰く、撮影ではマイクとスピーカーをつながないことが多いそうだが、本作では光浦のマイク音声を全て会場のスピーカーに通していたという。「光浦さんの声を響き渡らせることで、会場の空気感をリアルに収めたかった。観客が『たまたまそこに居合わせた』と感じるようなリアリズムを追求しています」とこだわりを明かしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


