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直木賞作家・千早茜作品を松岡茉優主演、成田凌共演、三島有紀子監督で映画化『男ともだち』11. 6公開

(C) 2026『男ともだち』製作委員会

 直木賞作家・千早茜のロングセラー小説「男ともだち」(文春文庫)が映画化され、11月6日より全国公開されることが決定した。国内外で高い評価を得る三島有紀子監督(『幼な子われらに生まれ』)最新作であり、主演に松岡茉優、共演に成田凌を迎える。出会って12年、7年ぶりに再会を果たす“ともだち”役で、7年ぶりに共演する二人が、そこにしかない男女の曖昧で確かなつながりを紡ぐ。あわせて本作のティザービジュアルと特報映像が公開された。

【画像】『男ともだち』フォトギャラリー

 物語は、京都に暮らす29歳のイラストレーター・神名が、大学時代の先輩・ハセオから突然の電話を受け、7年ぶりに再会するところから始まる。神名は仕事もプライベートも順調に見えるが、実は描きたいものを見失い、惰性と不毛な恋愛に逃げる日々を送っている。あの頃も今も変わらない二人だけの温度で接してくれるハセオと過ごす3つの夜が、彼女の人生を大きく動かしていく。原作は、「しろがねの葉」で第168回直木賞を受賞した千早茜が2014年に発表した同名小説で、著者作品として初の映画化作となる。本作は2026年2月に京都、福井、広島で撮影が行われた。三島監督が、登場人物の心の奥底にある揺らぎや体温をロングテイクで見つめ続け、その場に流れる二人の時間をスクリーンに刻んでいる。恋人でも友情でもない、もっと名前のつかない男女の曖昧で確かなつながりを映し出した作品だ。

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 公開されたティザービジュアルでは、京都の名所のひとつである蹴上インクラインのまっすぐに伸びる線路を挟み歩く二人の姿が描かれ、「私たちは一瞬たりとも恋人同士ではなかった。」のキャッチコピーと共に独特な距離感が表現されている。また特報映像では、思いがけない電話をきっかけに動き出す二人の時間が、美しいロケーションの中で甘く、苦く、ひりひりとつむがれる様子が収められている。

 主演の松岡茉優は「この作品を観てくれた方が、大切なものをこれからも大切にできますように。そう祈った作品です」とコメント。共演の成田凌は「映画の神様が遊んでくれているような不思議な日々でした」と撮影を振り返っている。三島有紀子監督は「千早茜さんの豊かな小説、『男ともだち』に出会った時、人間は、醜く、欠けていて、どうしようもない孤独を知ってるから隣にいたがるのだと思った」「もっと名前のつかない、湿った感情についての映画だ。そして、自分の人生を新しく描こうともがく業の映画だ。たぶん、それこそが、人が生き延びる理由なのだと思う」と思いを寄せた。また原作者の千早茜は「文字だけだった私の物語が、たくさんの人たちの手で知らなかったかたちになっていくことを、私自身はポジティブに捉えています」とコメントを残している。本作の脚本は澤井香織、音楽は安川午朗が担当する。

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 映画『男ともだち』は11月6日(金)新宿ピカデリーほか全国公開。キャスト・監督・原作者のコメントは以下の通り。

神名(かんな)役:松岡茉優

三島有紀子監督とのご縁は15 年ほど前、私が担当していたインタビュー番組にて初めてお会いしました。高校生だった私は「恋と愛の違いはなんですか?」と質問して、監督は微笑みながらも「難しいですね」と、真剣に考えてくれました。
今作にて、その結実を迎えられたようでとても幸福に思います。
神名を演じさせていただいた中で、監督が私と神名を深く信頼してくださっていたこと。日々、眼差しやカット割りから受け取って、温かく感じていました。俳優にとって、監督から信頼されること以上の幸せはあるだろうか、とも考えました。期待は、振りかぶって投げすぎたりするけれど、監督の寄せてくれた信頼は柔らかく、激しく、心地よい温もりでした。
この作品を観てくれた方が、大切なものをこれからも大切にできますように。そう祈った作品です。

ハセオ役:成田 凌

数年前に三島監督からいただいた言葉と共に、今日まで数々の現場に立たせていただきました。今回改めてご一緒できたこと、とても嬉しく思うと同時に、ハセオという役を通して少しでも感謝をお返しできたらという思いで撮影に臨みました。
毎日、一日のはじめに監督と一対一で話し合いました。
毎シーン撮り終えるたび、安堵のような、過ぎていく時間を惜しむような表情をされている監督の姿がとても印象的で、いつも現場に監督の愛が注がれているのを感じていました。
シーンには不釣り合いな虹がかかったり、なぜか昼間に夕日が出たり、面白いタイミングで雨や雪が降ったりと、映画の神様が遊んでくれているような不思議な日々でした。
映画好きのハセオの部屋には、各部署のスタッフが持ち寄った映画のビデオやDVD が大量に飾ってあります。
監督をはじめ、全スタッフの映画愛が届けば幸いです。

監督:三島有紀子

男ともだちがいた。
彼は優しくなかった。酒に溺れ、嘘をつき、女にだらしなく、時々、自分自身すら見失っていた。
それでも、わたしが世界からはぐれ落ちそうな夜になると、決まって「飯でも食いにいこう」と言って夜明けまで隣を歩いた。
まるで、それだけで人間は死なずに済むと知っている天使みたいに。
今はもう、この世界にいない。
千早茜さんの豊かな小説、「男ともだち」に出会った時、人間は、醜く、欠けていて、どうしようもない孤独を知ってるから隣にいたがるのだと思った。
松岡茉優さん、成田凌さんと、みんなで、京都、福井、そして広島の水辺を漂いながら、壊れたことのある人間たちを見つめ続けた。
恋人ではない。
友情でもない。
もっと名前のつかない、湿った感情についての映画だ。
そして、自分の人生を新しく描こうともがく業の映画だ。
たぶん、それこそが、人が生き延びる理由なのだと思う。
松岡さんと成田さんが歩く姿を早く観てもらいたい。

原作:千早茜(映画化決定時コメント)

映画化の話をいただき、まっさきに考えたのは、この作品を大切に思ってくれている読者のみなさんのことでした。
私自身、とても好きな小説が映像化すると知ったとき、複雑な気持ちになった経験があります。
特に、今回は私の著作初の映画化なので、まずは私の言葉でお伝えしたいと思いました。
この文章を書いている現在、私はまだ完成した映画を観てはいません。とはいえ、脚本は何度も確認させてもらい、撮影現場にも招いていただきました。映画の世界を作る現場の方々や監督のこだわりには感動しました。そして、まだお知らせはできませんが、私の敬愛する表現者の方もかかわってくれています。
文字だけだった私の物語が、たくさんの人たちの手で知らなかったかたちになっていくことを、私自身はポジティブに捉えています。でも、読者のみなさん全員がそうであって欲しいとは言いません。自由に受け止めて欲しいと思います。
ただ、ひとつだけお伝えしたいことがあります。
映像化したからといって、あなたの中の神名やハセオが変わることはありません。あなたの中の神名やハセオは、あなただけのものです。私の中の彼らも変わりません。
その上で、私は新しい神名とハセオに会えることを楽しみにしています。

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