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『Michael/マイケル』本編ラストにあの楽曲を持ってきた理由

 映画『Michael/マイケル』(全国公開中)のプロデューサーを務めたグレアム・キングが来日時にインタビューに応じ、映画のクライマックスを飾る楽曲とその演出について語った。(以下、映画の内容を一部含みます)

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 伝説のポップシンガー、マイケル・ジャクソンがいかにして“キング・オブ・ポップ”へと登り詰めたのかを描く本作。劇中では、史上最も売れたアルバム「スリラー」に収録された名曲たちをはじめ、マイケルの往年のヒットナンバーが数多く使用されている。

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 そして、本編ラストを飾るのが、マイケルが1987年に発表したアルバムの表題曲「バッド」だ。マイケルの実の甥ジャファー・ジャクソンが、1988年に英ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたバッド・ワールド・ツアーのパフォーマンスを忠実に再現し、映画を華麗に締めくくる。

 グレアムは、映画における最後の楽曲に「バッド」を選んだことについて、「世界中で、特に若い世代にも知られている最もアイコニックな曲の一つ」と切り出し、「『バッド』で締めくくることは、観客に『彼らが親しんでいるマイケル・ジャクソン』のエネルギーを与えることにもつながったと思います」とその重要性を説明する。

 メガホンを取ったアントワーン・フークア監督とは、マイケルのパフォーマンスについて幾度も話し合いを重ねたという。

 「単なる『モノマネ』にしないためにです。今の時代、人々はYouTubeで簡単にバッド・ワールド・ツアーの映像を見ることができます。だからこそ、アントワーンと私は『このパフォーマンスにはどういう意味があるのか?』と確認しました。ただのパフォーマンスではなく、物語を伝える瞬間なのです。ウェンブリー公演の模様を最後に配置すれば、観客が『これは自由を手にした新しいマイケルなんだ』と感じ取ってくれるはず。私とアントワーンは完全に意見が一致していました。彼は本当に素晴らしい共同製作者であり、あらゆる意味で本物の相棒になりました」

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 映画のオープニングは、「バッド」のパフォーマンス直前のマイケルの後ろ姿を映し出す。これは、グレアムがプロデュースしたクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』(2019)の冒頭、フレディ・マーキュリーがライブ・エイドのステージ向かう直前の姿を切り取ったシーンに通じるものがある。

 「観客をじらしているように感じるかもしれませんが、実はそうではないんです。あれは、マイケル『自由の身』になったことを強調するための演出でした」とグレアムはその意図を明かした。

 「彼は父ジョセフの支配から解放され、自由の身となりました。私は(マイケル役の)ジャファー・ジャクソンと『バッド』について話したとき、『君には笑顔を見せてほしい。カメラをしっかりと見つめて、観客に「これが新しいマイケル・ジャクソンだ」ということを理解させてほしい。“進化”とまでは言わないが、生まれ変わったマイケル・ジャクソンなんだ』と伝えたことを覚えています」

 また、『Michael/マイケル』では可能な限り全てを本物に見せることにこだわったとグレアム。「『ビリー・ジーン』は、マイケルが実際にパフォーマンスしたパサデナ・シビック・オーディトリアムで撮影をしています。ジョセフとキャサリンのシーンは、実際に二人の寝室で撮影しました。ジャファーは映画の準備期間中、マイケルの寝室で睡眠をとったりしていましたから。彼は伯父の魂とつながるために、床板の上で寝ていたんです。全員がマイケルへの愛を感じていましたし、彼のアイコニックな瞬間や思い出の場所をすべて選び抜きました」と振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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