元日本代表・松井大輔が語る『ブルーロック』の魅力 「核心を突いている」

我牙丸吟(橘優輝)、五十嵐栗夢(青木柚)、蜂楽廻(櫻井海音)、伊右衛門送人(岩永丞威)、久遠渉(浅野竣哉)、成早朝日(西垣匠)、潔世一(高橋文哉)、國神錬介(野村康太)、今村游大(櫻井佑樹)、千切豹馬(高橋恭平)、雷市陣吾(石川雷蔵)
我牙丸吟(橘優輝)、五十嵐栗夢(青木柚)、蜂楽廻(櫻井海音)、伊右衛門送人(岩永丞威)、久遠渉(浅野竣哉)、成早朝日(西垣匠)、潔世一(高橋文哉)、國神錬介(野村康太)、今村游大(櫻井佑樹)、千切豹馬(高橋恭平)、雷市陣吾(石川雷蔵) - (C) 金城宗幸・ノ村優介/講談社 (C) CK WORKS

 高橋文哉主演の実写映画『ブルーロック』(公開中)でサッカー監修を務めた元日本代表MF(ミッドフィルダー)の松井大輔が、あらためて原作の世界観の魅力を語ると共に、製作陣からの依頼内容や「生身の人間ができるギリギリのスーパープレー」を目指したという撮影を振り返った。

再現度凄い!実写『ブルーロック』【場面写真14点】

 本作は、日本をサッカーワールドカップ優勝に導くストライカーを育成するため、日本フットボール連合が立ち上げた“青い監獄(ブルーロック)”プロジェクトを舞台に、全国から集められた300人の高校生FW(フォワード)たちが熾烈なサバイバルを繰り広げる物語。主人公の潔世一に高橋がふんし、櫻井海音(蜂楽廻役)、なにわ男子高橋恭平(千切豹馬役)、&TEAMK(凪誠士郎役)、綱啓永(御影玲王役)、野村康太(國神錬介役)、青木柚(五十嵐栗夢役)、西垣匠(成早朝日役)、倉悠貴(吉良涼介役)らが出演する。

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 映像作品の「サッカー監修」を務めるのは初だったという松井。原作の印象について「核心を突いているなと思う」と語り、ストライカー育成の重要性にも共感を寄せる。

 「僕は子供がいるのでテレビアニメを一緒に楽しく見ていました。内容についても僕はすごく面白いと思っています。確かに日本はワールドカップで優勝したことがないし、優勝を目指すために優秀なストライカーが必要というのも事実。原作は2018年頃から書かれていたと聞いていますが、その少し後くらいから JFA(公益財団法人日本サッカー協会)は、強いストライカーを育てるため実際にストライカーだけの合宿を始めたりしていました。ひと昔前は、日本から海外に行く選手はMF(ミッドフィルダー)が多かったんです。でも今はどのポジションでも海外でプレーして活躍されている人はたくさんいますし、身長が高い人が増えて優秀な CF(センターフォワード)もたくさんいるような時代です。より高みを目指すためには、選手が個人の力で得点力を上げられるようにならないとダメだと僕は思いますね。ポーランドにロベルト・レヴァンドフスキというすごいCFの選手がいるのですが、その選手がいることでチームとしてはそれほど強くなくても世界ランキングの順位が5位まで上がったこともあります。そう思うとストライカーって改めて大事だなと思うし、この原作も核心を突いているなと思う。僕は漫画が大好きなので、日本のサッカー漫画は日本サッカーを支えてるとすら思っています。ある意味、時代の最先端をいっているのが漫画なんですよ」

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 劇中、“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトの最高責任者である絵心甚八(窪田正孝)が選手たちに説くのが、“エゴイズム”の重要性。松井自身はどのように捉えているのか?

 「今までの日本のサッカーは、エゴをなくしていくものだったと思います。僕の現役時代もそうですが、皆で、チームでがんばっていくというのが主流だった。1人1人に力があってもチームがバラバラになってしまっては勝てないので、全員で一丸となっていこうみたいな意識が日本代表にもあったような気がします。そんな時代を経て、今まさにエゴイストが必要な時代がすぐそこまで来ていると個人的には思います」

 松井がサッカー監修の依頼を受けたのは、キャスティングが完了する前段階。「すべて手探りの状態からのスタートだった」といい、制作サイドからの依頼内容について「原作に沿ったキャラクター作りですね。各キャラクターの特徴的な技…シュートやトラップなどに付随したものを練習期間から教えてあげてくださいと。それにはまず基礎がないと無理。最初にサッカー経験者、未経験者すべての方の土台の基礎力を上げていくみたいな作業が多かったように思います」と語る。

 キャスト決定後は「中にはサッカーボールに一度も触ったことがない方もいたので、最初は正直心配でした」とプレッシャーも。まずは安全面に備え、体力づくりからスタートすることとなった。

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 「皆さん本業があるので、あまりハードなトレーニングをし過ぎてケガをされても困る。そのためにはまず体力をつけようということで、とりあえず朝ごはんを食べてこない方が多かったので、食べるようにしてくださいと。そこから様子を見つつ、いろんなトレーニング法を提案してみました。技術的なことはもちろん、基本的なサッカーのレベルを上げることは必須だったので、同時進行で体力をつけてください!と。先に体力作りをやってから、その後キャラクターに合わせたそれぞれの練習に移行していきました。具体的にはキャラクターに合わせたシュート練習、手の位置や足の動かし方などサッカーの所作を教えるということです。シュートのフォームはとにかく綺麗にしてくださいというのは、しつこく言わせてもらいました。体作りに関してはフィジカルのコーチが別にいらっしゃったので、そちらにお任せして。役者さんによっては、かなり増量した方もいたんじゃないかな」

 本作は、何といっても各選手の“スーパープレー”に期待がかかるが、制作サイドがこだわったのが「生身の人間ができるギリギリのスーパープレー」。松井は「僕ができないプレーはできないなって思っていました。逆に言うと僕ができるんだから、役者さんたちもできるよとがんばってもらったんですけど(笑)。実際原作に出てくるプレーは全部できるものではあるので、皆さんもやれば形になると思います(!? )。「できる!」という気持ちが一番大事ですから!」と撮影を振り返る。

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 撮影を通じてキャラクターたちに自身を重ね、「自分の高校時代を思い出した」という松井。

 「本当にサッカー漬けの日々だったし、リアルなブルーロックの中にいたような時間でしたから(苦笑)。今は理不尽なことに対してただ我慢するような時代ではないと思うんですが、僕としては逆境や壁にぶち当たることは悪いことではないと思っています。そういう時こそいろんなことを考えるし、その壁を乗り越えた時、必ず成長できるんだということを身をもって経験しました。『ブルーロック』のキャラクターたちも、ここで脱落したら終わると思っていると思うけど、脱落したところが実は出発地点でもあるんですよね。その後の時間がすごく大事だし、そこから自分がどんな風に生きていくか。それが人生だよなと思ったりしました」と逆境が人を成長させることを強調していた。

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