「豊臣兄弟!」千利休役に吉岡秀隆起用の理由 「新たな一面が見られると思います」制作統括・松川博敬が明かす

仲野太賀主演の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合・毎週日曜午後8:00ほかで放送中)で茶人・千利休(宗易)を演じる吉岡秀隆。吉岡にとって大河ドラマへの出演はこれが初となったが、キャスティングの理由や本作で描かれる利休の役割について、制作統括の松川博敬チーフプロデューサーが語った。
大河ドラマ第65作となる本作は、豊臣秀吉を支えた弟・秀長(小一郎/仲野)の目線で戦国時代を描くサクセスストーリー。「本能寺の変」で織田信長(小栗旬)が明智光秀(要潤)に討たれて以降、いよいよ秀吉(池松壮亮)が天下取りに突き進んでいく展開になってきたが、そうした中で新たに登場したのが千利休。信長の死後、秀吉は対立関係に転じた織田家の市(宮崎あおい※崎=たつさき)、その夫・柴田勝家(山口馬木也)を討つこととなり、二人の死を受け失意の小一郎の前に千利休が現れた。松川CPいわく、千利休役のキャスティングは初登場の第33回の脚本があがってからのことで、通常よりも遅いタイミングでオファーしたという。
「(脚本家の)八津(弘幸)さんが描かれるキャラクターはかなり独特ですし、千利休は有名な人物。作中、どういうポジションでどういう役割を担うのかといったことを見極められない限り、なかなか動き出せないなと。実は、吉岡さんにオファーしたのは、ご本人も“こんな時期に、まだ決まっていなかったんですか?”と驚かれるぐらい遅かったんです」
7月に吉岡が千利休を演じることが発表された際には大きな反響を呼んだが、なぜ吉岡だったのか?
「面白そうだったから、でしょうか。利休に限らずキャスティングで一貫しているのが、想定内ではなく意外なところを狙って、そこで生まれる化学反応を楽しんでいただきたいという思いです。千利休に関しては、過去ですと仲代達矢さんなどそうそうたる顔ぶれの方々がやられていますし、私のイメージしている千利休のイメージは80代とかかなり高年齢。吉岡さんに関しては私の一存ではなく、仲野太賀さんのご意見もいただき制作チームみなで話し合い、オファーさせていただきました」
利休初登場の第33回では、小一郎が利休とぶつかった際に大切な茶碗を壊してしまう……という出会いが描かれた。しかし利休は小一郎を責めることなく、にこやかに金継ぎをし、茶を淹れた際には“実は茶が好きではない”と告白。利休いわく、菓子の甘さを引き立たせるために苦い茶をのんでいるのだという。そして「こんなええもんが待っていると思うたら、割れた茶碗直すのも、苦い茶すするのも楽しいやないか」という一言が、失意の小一郎に響いた。
「吉岡さん演じる利休は、この時代においてとても軽やかで、立場を超えて臆することなく意見が言える、柔らかいキャラクターになっていて、非常に魅力的。利休は第33回で小一郎に大きなヒントを与えますが、今後もそういう役回りです。主体的に政治にかかわっていくようなことはないけれど兄弟に大事なヒントを与えたり、要人との場をセッティングしたりする。徳川家康との会談も今後出てきますが、そうした場では利休が黙々と武将同士の話を聞いているんだけれど、ぽろっと本質的なことを言ってヒントを与える。吉岡さんには関西弁にも挑戦していただき、また新たな一面が見られるんじゃないかなと思います」(編集部・石井百合子)



