成瀬巳喜男監督『女が階段を上る時』『乱れ雲』4Kデジタルリマスター版が東京国際映画祭で世界初上映

成瀬巳喜男監督の名作『女が階段を上る時』『乱れ雲』の4Kデジタルリマスター版が、第39回東京国際映画祭「日本映画クラシックス」部門で世界初上映されることが決定した。『女が階段を上る時』は10月30日19:15より、『乱れ雲』は11月3日17:40より、それぞれTOHOシネマズシャンテにて上映される。
昨年、生誕120年を迎え、カンヌ国際映画祭では代表作『浮雲』の4Kデジタルリマスター版が上映。フランスでリバイバル公開されるなど、国内外で時代を超えて語り継がれる成瀬監督。東宝株式会社では、こうした成瀬監督作品に対するさらなる世界的評価の高まりを背景に、昨年の『浮雲』『めし』に続き、後期の二大傑作『女が階段を上る時』『乱れ雲』を4Kデジタルリマスター化。
『女が階段を上る時』は、菊島隆三がオリジナル脚本を手掛け、銀座の高級バーを舞台に、雇われマダムとして働く女性の姿を描くストーリー。象徴的な空間として描かれる「階段」の存在や白黒シネマスコープの構図が見事に活かされ、一人の女性の心理が繊細に描かれる。主演の高峰秀子は衣装も担当。ほか仲代達矢、森雅之、加東大介らが出演。
『乱れ雲』は、交通事故で最愛の夫を失った女と事故の加害者の男の許されぬ愛を描いたメロドラマで、成瀬監督の遺作。加害者の男に次第に惹かれ恋に落ちていくヒロインの心情の動きと二人の別れが、十和田湖畔の美しい情景と武満徹による叙情的な旋律とともに、緊張感あふれる演出で描かれる。出演者に加山雄三、司葉子、草笛光子、土屋嘉男ら。
TOHOアーカイブの修復技術で新たに甦った4Kデジタルリマスター版では、映像(撮影、照明、編集、美術)の完成度のみならず音声の緻密な修復により、成瀬監督による細やかな演出が「音」の設計にまで及んでいたことが再確認されたという。
あわせて、公式YouTubeチャンネル「東宝クラシックス」では、両作公開当時の劇場予告編の4Kデジタルリマスター版を公開する。



