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完全ネタバレ!『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』徹底解説

 映画『ワイルド・スピード』シリーズ最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』が、ついに劇場公開された。20年にわたり続く人気シリーズの9作目だけに、「このキャラクター誰だっけ?」とつい忘れていることも多いはず。うろ覚えの解消やワイスピ初心者の方に向けて、本作を完全ネタバレありで徹底解説します!(文・構成:村山章)

※本記事はネタバレを含みます。映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』鑑賞後にお読みいただくことをおすすめします。

なぜ生きていた?ハン生存の真相

復活のハン、運転テクも健在!- (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 6作目『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)以来の再登場となったのが、人気キャラクターのハン(サン・カン)。死んだと思われて、葬式まで行われたハンが、ウルトラC的な展開で(一瞬だけ映った7作目以来、約6年ぶりに)元気な姿を見せてくれた。

 ハン復活の経緯は結構ややこしい。彼の死が最初に描かれたのは、3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)。ストリートレース中に渋谷のスクランブル交差点近くでクラッシュし、炎上した車の運転席で絶命したのだ。ところが、4作目以降もハンは登場している。『TOKYO DRIFT』はシリーズ3作目だが、時系列で見ると6作目『EURO MISSION』の後。つまり4~6作目は、東京で事故に遭う前のハンなのである。

 そして6作目のラストで、ハンの事故はドミニク(ヴィン・ディーゼル)たちに恨みを抱く傭兵デッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)の仕業だったことが判明。さらに最新作『ジェットブレイク』で、ハンの死はアメリカ政府組織のエージェント、ミスター・ノーバディ(カート・ラッセル)が手引きした偽装だったことが明かされたのだ。これは、破天荒なことが起きまくる本シリーズの中でもかなりのちゃぶ台返しと言っていい。

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東京でエルを守り続けていたハン - (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 生きていたハンの説明によると、彼はノーバディに腕と人柄を見込まれて、世界中の武器をコントロールできるプログラムアリエスの起動キーとなる少女エル(アンナ・サワイ)の保護を任されていた。そして誰からも追われないように、ノーバディがハンの死を偽装したというのだ。つまりハンの命を狙っていたデッカードも、知らないうちにノーバディに上手く利用されたことになる。

 では、炎上する車の運転席にいたハンはどうやって助かったのか? 『ジェットブレイク』では単にトリックとしか説明されていないので、詳細は不明だ。ただ、炎上する車をノーバディとハンが眺めている描写があるので、おそらく手品師の瞬間移動マジックに近いことが行われたのだと思われる。

再登場したキャラクターたち

ミア(ドミニクの妹、ブライアンの妻)

ミア&レティ、名バディ誕生の予感! - (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 『ジェットブレイク』には、過去作のキャラクターが多数再登場している。一番のメインどころは、ドミニクの妹でブライアンの妻でもあるミア(ジョーダナ・ブリュースター)。ミアは7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)のブライアン引退に伴い、平穏に子育てをしていたはずだが、行方知れずだったもう一人の兄ジェイコブ(ジョン・シナ)が事件に絡んでいると知り、ファミリー復帰を果たした。

 今回、ミアがレティ(ミシェル・ロドリゲス)とコンビを組むことも大きな見どころ。ミアにとって、兄の恋人で同じ界隈で育ったレティは幼なじみのはずだが、一作目の軽い挨拶を除けば、同じ場面にいても会話を交すシーンはなかった。しかし『ジェットブレイク』では、ふたりが再会を喜び合い、一緒にミッションに挑むアクションシーンも用意された。女性キャラクター中心のスピンオフが企画されているだけに、ふたりの友情は今後の布石になりそうだ。

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『TOKYO DRIFT』の三人組(ショーン、トゥインキー、アール)

相変わらず仲良しなアール、ショーン、トゥインキー - (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 そして、ドイツでロケットエンジンの研究をしていた三人組は『TOKYO DRIFT』の主人公ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)、レース仲間だったトゥインキー(バウ・ワウ)とアール(ジェイソン・トビン)。『TOKYO DRIFT』では高校生だったショーンもすっかり髭面の大人になったが、アドレナリン中毒なスピード狂であるのは変わっていない。ワイスピ恒例のBBQシーンでは、東京での兄貴分だったハンと再会した。

スタジアック捜査官

ブライアンに二度殴られた捜査官、覚えてる? - スタジアック役のシェー・ウィガム - Gary Gershoff / Getty Images

 序盤、ドミニクたちを輸送機で運んでくれるのは、FBIのスタジアック捜査官(シェー・ウィガム)。出番は短いながらも、シリーズ3度目の登場だ。4作目『ワイルド・スピード MAX』(2009)でも6作目『EURO MISSION』でもブライアンに鼻を殴られる不運なキャラで、今でも鼻が二か所曲がっているのが痛々しい。その影響なのか、ただの頭痛なのかは不明だが、日本の製薬会社の鎮痛薬を飲んでいる場面もある。これはスタジアックがFBIの管轄を越えて、ノーバディの日本での任務に関与していたことを示唆しているのだろう。

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リコ・サントス

ミュージシャンとして活躍するドン・オマールもファミリー復帰 - Noam Galai / WireImage / Getty Images

 ラストのBBQシーンに参加したリコ・サントス(ドン・オマール)も、前作『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)までしばらくお休みしていたキャラ。4作目『MAX』では相棒のレオと一緒にドミニカ共和国でドムとチームを組み、タンクローリーからガソリンを強奪した。続く『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)でも、リオデジャネイロの犯罪王と渡り合った旧友だ。『ジェットブレイク』では、若き日のドミニクが刑務所に服役した際に、獄中でサントスとレオと知り合ったエピソードも描かれている。

第10弾にも登場? - カーディ・B演じるレイサ - (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 ちなみに人気歌手のカーディ・Bが演じた新キャラクター・レイサは、『MAX』でサントスやハンと一緒に強奪チームに参加していたカーラの妹という設定。カーラは『MAX』の冒頭とその前日譚である短編『ロス・バンドレロス~盗賊たち』にしか登場しておらず、わりと忘れられていた人物だが、過去の設定をないがしろにしないのがワイスピの良さであり、今後は姉妹で再登場という可能性もありそうだ。

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エンディング直前で登場した車は?

ブライアンはシリーズで生き続ける - 画像は『ワイルド・スピード SKY MISSION』より - Universal Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 本作のエンディング直前、一台の青いスポーツカーがファミリーのもとに駆けつけてくる。あの車は日産スカイラインGT-R。故ポール・ウォーカーが演じていたもうひとりの主人公、ブライアン・オコナーの愛車だ。ポールは『SKY MISSION』の撮影中に交通事故で亡くなってしまったが、映画の中でブライアンが死んでしまったわけではない。

 劇中のセリフで語られていたように、ブライアンはミアがジェイコブの野望を阻止しようとファミリーに合流している間、子供たちの面倒を見ていた。子供たちというのは、ミアとブライアンの息子ジャック(ドミニクやミアの父親ジャックと同じ名前)、『SKY MISSION』の時点ではまだミアのお腹の中にいた娘、そしてドミニクの息子のリトルBである。

 リトルBは、『ICE BREAK』でその存在が明かされたドミニクの元恋人エレナが密かに出産していた子供で、エレナが亡くなった今はドミニクとレティが育てている。リトルBはもちろんあだ名で、ちっちゃいブライアンという意味。本名は、ドミニクの親友で義弟でもあるブライアンにちなんでブライアン・マルコス・トレットという。

 『ジェットブレイク』でブライアンがスクリーンに映ることはないが、ドミニクとミアが子供たちのことを心配せずにいられるよう、ちゃんとイクメンしていたはず。そしてラストの瞬間、あの青いスカイラインを見ただけで、ブライアンと再会できてつい泣いてしまったというファンは筆者だけではないはずだ。

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次回作への布石!おまけシーンが意味すること

ハン復活は始まりにすぎなかった… - (C)2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 エンドクレジット直前に挿入されているおまけシーンでは、ステイサムふんするデッカード・ショウが再登場。何らかの情報をつかんだ人物をサンドバッグに入れて殴っているところに、因縁のあるハンが訪ねてくるところで終わる。

 前作『ICE BREAK』では、デッカードとドミニクの敵対関係は解消されたかに見えた。しかし、デッカードが大切な仲間であるハンを本気で殺そうとした仇であることは変わらない。「ドミニク、呑気に握手してんじゃねえよ!」とデッカードの立ち位置を疑問に思ったファンは多く、SNS上で#JusticeForHan(ハンに正義を)と唱え、ハン復活を求める運動にまで発展した。

突然のハン訪問、どうするデッカード? - 画像は『ワイルド・スピード SKY MISSION』より - Universal Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 これがキッカケとなり、今回のハン復活につながったことは監督のジャスティン・リンも認めている。リン自身、自分がシリーズから離れていた間に、デッカードが仲間入りしていたことに戸惑っていたのだ。ハンは生きていたが、デッカードに対してどんな態度で振る舞うのかは、次回作となるシリーズ10作目か、デッカードとホブス捜査官(ドウェイン・ジョンソン)がコンビを組んだスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』の続編で語られることになるだろう。

 とにもかくにも、メインシリーズはあと2本で完結することが発表されている。最後まで『ワイスピ』の世界を存分に楽しむためにも、なるべく小ネタは拾っておいて損はないと断言しておきたい。

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