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スタッフ12人の映画ベスト1~2021年~

 2021年、映画館ではさまざまな映画が公開され、動画配信サービスでも素晴らしい作品が配信されてきました。今年もシネマトゥデイスタッフが個人的に「今年のベスト1」だと思う作品を選出。なぜその作品なのか、選んだ理由と共に作品を紹介します!

『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』 編集部・入倉功一

『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』ブルーレイ&DVDレンタル中・発売中/ダウンロード販売・デジタルレンタル中 ブルーレイ&DVDセット (2枚組)4,980円(税込)【初回仕様】<4K ULTRA HD&ブルーレイセット> (2枚組/キャラクターカード全10種セット付) 7,990円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント DC LOGO, SUICIDE SQUAD and all related characters and elements TM & (C) DC. The Suicide Squad (C) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. ※R15+ 刺激が強い表現が含まれているのでご注意ください。

 ジェームズ・ガン監督が、内臓飛び散るグロ描写と下ネタ満載で、マーベル映画では絶対にできない悪ふざけに挑んだ痛快作。クレイジーで悪趣味でありながら、はみだし者を自認するガン監督だから描けた、欠陥だらけの悪党どもが形成する擬似家族の絆に思わず感動。「本当はいいヤツ」なんかじゃない悪党どもが、愛おしくてたまらなくなる、オールタイムベスト級の一本だ。ハーレイ・クインは前作以上に魅力的だが、激カワネズミ使い、ラットキャッチャー2役のダニエラ・メルキオールをポルトガルから発掘したという意味でも推したい。

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『ラストナイト・イン・ソーホー』 編集部・市川遥

『ラストナイト・イン・ソーホー』
(C) 2021 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 1960年代と現代という二つの時代のロンドンを舞台にした、エドガー・ライト監督流のシスターフッド映画。過去は変えられないと知りながらも、ショービズ界の闇に堕ちていくサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)を身を挺して救おうとするエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)のひたむきさ、そして時代すら超える二人の絆に完璧にやられてしまった。めくるめく色使いにカメラワーク、凝った音響設計とサントラという、映画らしい映画体験ができる1本としても秀逸。

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『すばらしき世界』 編集部・吉田唯

『すばらしき世界』
Blu-ray&DVD 好評発売中 発売・販売元:バンダイナムコアーツ (C) 佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会

ヤクザと家族 The Family』『孤狼の血 LEVEL2』などヤクザを描いた秀作が多かった1年だが、なかでも飛びぬけて心を射貫かれたのは元ヤクザの更生の日々に寄り添った本作。日本映画界の至宝・役所広司の名演に約2時間ただただ圧倒されっぱなしで、終盤、いわゆる“普通”の人になろうと装う主人公が見せる表情が脳裏に焼き付いて離れない。西川美和監督が『すばらしき世界』というタイトルに込めた思いは、映画を観終わった後の観客の心にも燻り続けるはず。前述の2作とあわせて観るとより味わい深いだろう。

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『ディア・エヴァン・ハンセン』 編集部・中山雄一朗

『ディア・エヴァン・ハンセン』
(C) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

 心を閉ざした孤独な高校生が、自ら命を絶った同級生の両親に、息子の親友だったと勘違いされたことから始まるミュージカル。『グレイテスト・ショーマン』の名コンビが楽曲を手掛けたとあって、オープニングのイントロから心をつかまれる。ただ、ミュージカルといっても、派手に歌って踊るシーンはなく、歌はあくまでもセリフの延長。ベン・プラットの演技は目線や手先の動きまで繊細で、抑揚の効いた感情表現豊かな歌声に心震える。主人公がつくウソは決して褒められたものではないが、劇中で歌われる言葉はどれも胸に刺さるものばかり。

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『シャン・チー/テン・リングスの伝説』 編集部・倉本拓弥

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(C) 2021 Marvel ディズニープラスで配信中

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とマーシャルアーツの相性がとにかく最高! アクション一つ一つに武侠映画のエッセンスが感じられ、緻密なコレオグラフィと疾走感溢れるアクションの連打に思わず息を呑む。序盤で展開するバス車内での白熱バトルは、MCU最高峰とも言える完成度の高さだ。MCUの歴代ヴィランに引けを取らない、名優トニー・レオンの凜々しい立ち回りにも胸が躍る。唯一無二のMCUアクションを確立させた故ブラッド・アランさんに最大級の賛辞を贈りたい。

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『うみべの女の子』 編集部・石井百合子

『うみべの女の子』
『うみべの女の子』DVD&BDは2022年03月02日発売 DVDは4,180円 BDは6,380円 発売元:クロックワークス 販売元:TCエンタテインメント (C) 浅野いにお/太田出版・2021『うみべの女の子』製作委員会

 浅野いにおの漫画は人が隠したいような感情を容赦なく描くので、読むのに相当覚悟がいる。本作もやはりそうで、心は噛み合うことのない中学2年生の少年少女の肉体関係がひりひりとした痛みを伝える。体だけの関係だったはずの同級生・磯辺に執着が湧いていく小梅と、死んだ兄の幻影に追い詰められていく磯辺。すれ違い傷つけ合うティーンにふんした石川瑠華と青木柚の体当たりの熱演は涙を誘うほどの迫力だ。はっぴいえんどの「風をあつめて」をBGMにしたクライマックスは生涯忘れられないであろう名シーン。

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『ファーザー』 編集部・小松芙未

『ファーザー』
Sony Pictures Classics / Photofest / ゲッティ イメージス

 80歳を過ぎたアンソニー・ホプキンスの神がかったパフォーマンスに目を奪われるヒューマンドラマ。老いて認知症を患い、記憶や認識があいまいになっていく主人公の追体験をしていると気付いた時の衝撃が忘れられない。キッチンをはじめとしたインテリアの変化や時間軸のズレで違和感が増幅していくそばから、次々と物事が覆っていく刺激的な映画体験。症状を巧みに視覚化したフロリアン・ゼレール監督と、天下一の名演を繰り広げたホプキンスに尊敬の念を抱く。

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『浅草キッド』 編集部・海江田宗

『浅草キッド』
『浅草キッド』はNetflixで独占配信中

 芸人・ビートたけしの下積み時代を描いた作品。夢を追いかける青春まっただ中の若者、時代の流れで生まれる光と陰、どんなことも笑いに変える芸人という生き方、何にも替え難い師弟愛……さまざまな要素が物語の中にバランスよく組み込まれ、愛おしく、素直に感動できる。「ビートたけし」を自らに憑依させたかのように演じ切った柳楽優弥はやはりただ者ではなく、たけしの師匠・深見千三郎を、師匠としての厳しさを嫌味なく面白おかしく、哀愁を漂わせながら演じられるのは大泉洋しかいない。劇団ひとり監督、すごい!

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『アイの歌声を聴かせて』 編集部・大内啓輔

『アイの歌声を聴かせて』
(C) 吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会

 物語の舞台は、さまざまなサービスがAIによって代替された日本。クラスに転校してきた女子高校生が、実は試験運用のために送り込まれたAIロボットで……という物語が展開するなか、彼女はなぜかクラスで孤立しているサトミを幸せにすると宣言したり、突然歌い出したりと、突飛な行動を起こしまくる。そこに隠された理由こそ、この映画の究極の感動ポイント。シンギュラリティをポジティブに解釈したストーリーも新鮮で、真っすぐすぎる主人公の言葉も声を担当した土屋太鳳の個性とマッチする。ミュージカルナンバーを歌い上げる歌唱力は言わずもがな。

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『ディア・エヴァン・ハンセン』 編集部・香取亜希

『ディア・エヴァン・ハンセン』
(C) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

 トニー賞を受賞した舞台版に続き、映画版でも主演を務めたベン・プラットの美声は、冒頭で歌う「ウェイヴィング・スルー・ア・ウィンドウ」から鳥肌モノ。現在28歳なのに高校生役……なんて小さいことは、ベンの歌声を聞けば一瞬で吹き飛んでしまう。ベンしか演じること、歌うことはできない役であり、唯一無二の存在感を見せつける。誰かとつながりたいという、全人類が今だからこそ切望する願いが、ベンの透明感あふれるハイトーンボイスとともにしみ渡る。

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『アメリカン・ユートピア』 編集部・梅山富美子

『アメリカン・ユートピア』
『アメリカン・ユートピア』全国公開中/DVD&Blu-ray発売中 (C) 2020 PM AU FILM, LLC AND RIVER ROAD ENTERTAINMENT, LLC ALL RIGHTS RESERVED

 ロックバンド、トーキング・ヘッズのフロントマンだったデヴィッド・バーンによる2018年のアルバム「アメリカン・ユートピア」が原案のショーをスパイク・リーが映画化。裸足でグレーのスーツに身を包んだデヴィッドと11人の仲間たちによるエネルギッシュなパフォーマンスに自然と心が弾み、身体がリズムを刻む。その一方で、生き方や考え方を問うているようなデヴィッドの言葉と歌詞が心の奥深くに刺さる。コロナ禍であるからこそ、音楽やエンターテインメントの意味をあらためて考えさせられる1本だ。

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『MINAMATA-ミナマタ-』 編集長・下村麻美

『MINAMATA-ミナマタ-』
『MINAMATA-ミナマタ-』DVD&BDは2022年02月18日発売DVDは4,180円 BDは5,170円 発売元:カルチュア・パブリッシャーズ 販売元:TCエンタテインメント (C) 2020 MINAMATA FILM, LLC (C) Larry Horricks

 水俣病の恐ろしさを写真というインパクトのある表現で世界に伝えた実在の人物W・ユージン・スミスと、本作の監督アンドリュー・レヴィタスがアメリカ人ということに、日本人として後ろめたさを感じる。ビートニクやカウンターカルチャーに造詣が深いジョニー・デップが演じる世界的写真家は、彼のアート魂が覚醒し別の人間になったかのような憑依演技だった。真田広之、國村隼、加瀬亮、美波など日本勢の演技もこの史実を取りこぼしてはならないという気迫が感じられる。水俣病の真実を丁寧に伝えながらも、エンターテインメント作品として一級品である。

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