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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』はシリーズ30年の完璧なる完結編 クリス・プラット単独インタビュー

 『ジュラシック・ワールド』最新作にしてシリーズ完結編となる映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』。1作目から主人公オーウェンを演じるクリス・プラットが全米公開(6月10日)に先駆けインタビューに応じ、スティーヴン・スピルバーグ監督による『ジュラシック・パーク』(1993)から約30年にわたって続くシリーズの終わりや、新旧キャスト勢揃いの最新作について語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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■恐竜が放たれた世界「問題も山積み」

Q.前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のラストで恐竜が人間社会に解き放たれました。『新たなる支配者』で描かれる世界は、前作からどのように変化しているのでしょうか?

実際の社会と同じく、人類はもがいているんだ。彼らは世界に放たれた恐竜たちと向き合わなければならず、共生する術を学ぼうとしている。まるで、今の私たちの生活を題材にして、反映したような感覚さ。恐竜に襲われた人々の動画が出回ってしまうし、問題も山積みなんだ。正しいことをしたい人もいれば、間違ったことをする人だって存在する。本作ではそういった社会が描かれているよ。

Q.本作でオーウェンに課せられる試練は?

主な任務は、少女メイジー(イザベラ・サーモン)を守ることだ。オーウェンとクレア(ブライス・ダラス・ハワード)はメイジーの親代わりとして、彼女を保護している。彼女を危険な目にあわせないことが目的の一つだ。また、1作目でヴェロキラプトルを兵器化する計画に疑問を抱いたオーウェンが彼らを救ったように、間違いを正すことも忘れてはいないよ。

■完結編は『アベンジャーズ/エンドゲーム』のような映画

Q.クリスさんは以前、本作を『アベンジャーズ/エンドゲーム』のような映画と説明していました。『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』も、『エンドゲーム』のように壮大なサーガに区切りが打たれるのでしょうか?

その通りだよ! こうしたタイプの映画は、長く愛され続けるフランチャイズの中でも、数えられるほどのタイトルしか実現することができない。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)や『スター・ウォーズ』はそれを成し遂げ、『ジュラシック』シリーズも後に続こうとしている。30年前、『ジュラシック・パーク』1作目で出会ったキャラクターたちがカメオ出演ではなく、非常に意味のある形で再登場するし、きっとファンを喜ばせるはずさ。彼らを合流させる、最も素晴らしい物語になっているよ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』のような映画であることは間違いないし、僕もそう感じた。2つのストーリーラインがクライマックスに向けて徐々に重なっていくんだ。

Q.『ジュラシック・パーク』組のキャストが復帰することを知った時はどんな心境でしたか?

コリン・トレヴォロウ監督から「初代キャストを復帰させたい」という設定を聞いたよ。最初はどうやって実現させるのか想像もつかず、「彼らが帰ってきてくれればいいね」くらいの気持ちで心配もあった。でも、監督がストーリーを話してくれた時、規格外のスケールと展開に驚愕したよ。僕が100年かけても浮かばないようなアイデアを、彼は思いついた。歴代のどの『ジュラシック』映画よりも壮大で、過去作のように島に取り残されるのではなく、全世界が舞台だ。肉食恐竜に加えて、遺伝子工学を用いたテクノロジーの脅威も扱っている。巨大な恐竜が人を襲うだけでなく、企業の欲望もテーマさ。シリーズでは、欲にまみれた企業が自然に干渉したことで、自然が牙を剥く。本作では、怪物が恐竜だけでなくテクノロジー自体でもあることに気が付くはず。映画の結末を見届ければ、それがどういう意味なのかきっと理解できるよ。

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■30年の歴史がなければ、ここまでたどり着くことはできなかった

Q.本作でのグラント博士(サム・ニール)、エリー博士(ローラ・ダーン)、マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)はどんな関係性でしょうか?

非常にいい関係性ができあがっているんだ。ちょっとしたロマンスもあり、オシャレなジョークも飛び出すし、愛で溢れているよ。

Q.三人の活躍をたっぷり描くには、本作だけでは足りないのでは?

僕たちはストリーミングサービスの発展で、より濃密なストーリーを楽しむことができるようになった。物語は1時間で収まらなくても問題ないし、20時間になるかもしれない。キャラクターを掘り下げたい欲求が働くんだ。でも、30分や1時間で語ろうとすると、多くのものをカットせざるを得ない。脚本に書いてあること全てを盛り込むことは不可能だよ。

一方で、『スター・ウォーズ』『アベンジャーズ』『ジュラシック・パーク』は、シリアライズしながら映画の世界で物語を構築してきた。『ジュラシック』シリーズは、30年かけて6本のショーを作ってきたんだ。本作は壮大な完結編で、成長したキャラクターと出会うことになるだろう。30年の歴史がなければ、ここまでたどり着くことはできなかった。劇場でそのような体験ができるのは素晴らしいし、まさに3世代にわたる映画製作だよ。

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■注目はマルタを舞台にした12分のアクションシーン

Q.『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』におけるオーウェンとブルーの関係性は? 予告編ではブルーが母親になっていることが明らかになりました。

オーウェンもブルーも親になって、それぞれ苦労している。お互い一緒にいた日々から、今では住む世界が大きくなったんだ。彼らの関係性にも区切りがやってくるし、感動的で納得がいくものになっているよ。

Q.予告編には、オーウェンがバイクに乗ったド派手なアクションシーンも登場します。最新作で観客に「ここは絶対注目してほしい」というアクションシーンはありますか?

おすすめのシーンは何個もあるけど、オーウェンに関しては、クレアと共にスペイン・マルタで非常に長いアクションシーンがあるよ。12分もある長いシーンだ! 非常にエピックなので、見逃さないようにしてほしい。それと、コロナ禍で食糧難に陥った人々を助けるための資金調達に協力してくれた人の何人かを、恐竜に食べられる役として撮影現場に招待した。マルタのシーンでは、僕の友人たちが恐竜の餌になっているところを観ることができるはずさ。

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Zoom越しではあったが、終始リラックスした様子で取材に応じたクリス・プラット。ネタバレを回避するように、言葉を選びながら丁寧に回答する姿が印象的で、その答えからは、30年続く『ジュラシック』シリーズの集大成を飾る本作への熱い思いがひしひしと伝わってきた。4年前に前作のプロモーションで来日した時を振り返ると、「素晴らしい時間を過ごすことができた。日本に戻れる日が待ちきれないよ」と再来日への意欲を語った。

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は7月29日全国公開

(c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
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