このメンツで大丈夫?世界を救う“クセ凄”集団『サンダーボルツ*』とは?
提供:ディズニー

アベンジャーズは来ない……。最強ヒーローチーム不在の世界にかつてない危機が迫る中、代わりに立ち上がるのは、クセが強い無法者たちで結成された新チーム、その名もサンダーボルツ*だ。アベンジャーズやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとは一線を画した、破天荒で刺激的なサンダーボルツ*とは一体どんなヤツらなのか? マーベル・スタジオが放つ新チームの魅力を解き明かしてみる。(編集部・倉本拓弥)
ヒーローに負けた過去…サンダーボルツ*ってどんなチーム?
サンダーボルツ*は、エレーナ・ベロワ=暗殺者、バッキー・バーンズ=元暗殺兵器、レッド・ガーディアン=超人兵士、USエージェント=元キャプテン・アメリカ、タスクマスター=最強の人間兵器、ゴースト=スパイの6人で構成されている。全く違う経歴を持つ6人の共通点は、全員がヒーローに負けたり、悪事を働いたことがあること。彼らは個性的でクセが強すぎるのだが、それがたまらない魅力だったりする。
そんな失敗や挫折を経験してきた敗者たちも、サンダーボルツ*として人生を再起しようとしている。マーベル・スタジオ作品は、ヒーローやヴィランが過去と向き合い、自らが抱える葛藤やトラウマを克服して成長するさまを活写してきた。エレーナは、人類を救うために命を捧げた“姉”ブラック・ウィドウの意思を受け継ぎ、スパイ機関で鍛えられた能力を世界のために使おうとしている。そしてバッキーは、キャプテン・アメリカとして戦った親友スティーブ・ロジャースのように、無法者たちをまとめるリーダーとして奮闘する。本作は、そんな彼らの人生をかけた敗者復活戦だ。マーベル史上最も人間味にあふれるチームを全力応援しないわけにはいかない!
こいつら大丈夫?自由過ぎてチームにならない
とはいえ、サンダーボルツ*に集結したのは単独行動を好む自由人ばかり。アベンジャーズのようなチームワークはゼロに等しく、銀河のはみ出し者たちが集まったガーディアンズ・オブ・ギャラクシー以上に破天荒で、結成時から不安要素が多すぎる。さらに、世界の平和よりも個人の利益を優先する6人が、ほぼ初めまして状態でチームに加わっており、いつ・誰が・どこで裏切ってもおかしくない。「本当に彼らに任せて大丈夫なのか……?」と固唾をのんで見守りたくなる。小さな揉め事がきっかけで、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のようなチーム分裂もあり得る緊張感が、刺激的でたまらない。
もちろん、サンダーボルツ*は戦い方もバラバラ。エレーナやバッキーのように近接戦闘を得意とする者もいれば、USエージェントは盾を駆使し、レッド・ガーディアンは超人パワーで敵を圧倒する。タスクマスターは相手の動きや武器の使い方を完全コピーし、ゴーストはあらゆる物質をすり抜ける特殊なスーツで敵を翻弄する。アベンジャーズのような合体技もなく、むしろ味方の攻撃を相殺してしまうリスクが高い。全員が力を合わせなければ、あわや全滅にもなりかねない。同時にこのアクションスタイルの多様性は、マーベル屈指の見どころにもなっている。
そんなサンダーボルツ*の前に立ちはだかるのは、自らを神と呼ぶ究極のヒーロー・セントリーだ。真っ黒なシルエットに包まれたセントリーは、ニューヨークの人々を一瞬にして消し去ってしまう恐ろしい力を秘めている。新予告で「アベンジャーズ全員よりも強い」と紹介されており、肉弾戦を中心とするサンダーボルツ*との力の差は歴然。マーベル最強クラスのセントリーを、彼らははどんな策で迎え撃つのか……マーベルの歴史に刻まれるビッグマッチを想像するだけで胸が躍る。
泣ける?マーベル版『トイ・ストーリー3』
『サンダーボルツ*』はただのアクション映画ではない。泣けるマーベル映画としても注目されている。メガホンを取ったジェイク・シュライアー監督は、本作が『トイ・ストーリー3』から影響を受けたとEmpireのインタビューで発言。『トイ・ストーリー3』といえば、主人公ウッディらおもちゃとアンディ少年の別れを描き、大人たちの涙腺を揺さぶる結末は、映画史に残る完璧なラストとして語り継がれている。詳細は伏せられているが、ウッディと同じようにサンダーボルツ*のメンバーにも感動的な見せ場が待ち構えているようで、ハンカチはマストだろう。同じ境遇のはぐれ者同士が「俺がついてるぜ」と言わんばかりに支え合う姿は、思わず『トイ・ストーリー』の名曲「君はともだち」を重ねてしまうはず。
“泣けるマーベル映画”の新境地に挑んだのは、アカデミー賞作品を次々と世に送り出す気鋭の映画スタジオ「A24」とタッグを組んだ経験があるクリエイターたち。A24のドラマシリーズ「BEEF/ビーフ ~逆上~」を手がけたシュライアー監督を筆頭に、『へレディタリー/継承』のプロダクション・デザイナー、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の作曲家と、彼らの手掛けた映画のタイトルを見ただけで興奮する最強布陣だ。主要キャストもA24作品の経験者が多く、ヒーロー映画ならでは高揚感ある展開と、A24作品に見られるユーモラスかつエモーショナルな芸術性が融合した新感覚マーベル映画の誕生にワクワクが止まらない!
敵か味方か…新アベンジャーズとの共演に期待!
スクリーンデビュー目前のサンダーボルツ*だが、早くも今後の活躍が期待されている。先日マーベルが公式発表した『アベンジャーズ』シリーズ最新作『アベンジャーズ:ドゥームズデイ(原題) / Avengers: Doomsday』(2026年5月全米公開)の出演者に、映画『サンダーボルツ*』のキャストが含まれているのだ。
アベンジャーズの代わりに出動するサンダーボルツ*が、新生アベンジャーズや『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(2025年夏劇場公開)で初登場するヒーローチーム「ファンタスティック・フォー」と肩を並べる夢の光景に妄想が膨らむが、彼らはアウトロー集団であることを忘れてはならない。アベンジャーズと因縁があり、確執が解けていないメンバーもいるため、彼らに襲いかかる可能性も考えられる。敵か味方か……予測不能なサンダーボルツ*のデビューマッチは、今後のマーベルを楽しむためにも見逃し厳禁だ。
映画『サンダーボルツ*』は5月2日(金)日本公開
『サンダーボルツ*』今後の展望が知りたい人は>>12年に一度の幸運期到来!? チーム「サンダーボルツ*」をガチで占い!(シネマカフェ)
(c)2025 MARVEL


