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オスカー候補の話題作『ラビット・ホール』で、主役を演じたニコール・キッドマンを直撃!

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久々のオスカーノミネートなるか!? -ニコール・キッドマン(右)、アーロン・エッカート(左)
久々のオスカーノミネートなるか!? -ニコール・キッドマン(右)、アーロン・エッカート(左) - Photo:Nobuhiro Hosoki

 アカデミー賞主演女優賞でナタリー・ポートマンとオスカーを争うことになると予想されるニコール・キッドマンが、新作『ラビット・ホール / Rabbit Hole』(原題)について、共演したアーロン・エッカートと共に語った。

ニコール・キッドマン出演映画『NINE』場面写真

 同作は、少年が起こした自動車事故によって幼い息子をなくしてしまい、すべてが変わってしまった夫婦ベッカ(ニコール・キッドマン)とハウィー(アーロン・エッカート)は、事故から8か月経っても、お互いがその悲しみに対処できずに彷徨っていた。だが、二人は生きていくために、徐々に家族関係を模索しながら運命の道を歩き始めていく、という内容。監督は、映画『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル

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 この役のために、ニコールは子供を亡くした親たちが集うカウンセリングなどで、リサーチをしたのだろうか? ニコールは「実はカウンセリングに参加しようとしたけれど、そこのカウンセラーから、実際に子供を失ったことがなければ、入れることはできないと門前払いされたの。当然よね! 子供を失った親にとっては、その場(カウンセリング)は生々しい感情をぶつかる危険も伴っているし、さらに、そこは彼らにとって神聖な場所でもあるからなの。だから、子供を失ったことのない私が。むしろ参加しなくて良かったと思っている。ただ、この役を演じる上で、実際の私の子供に対する愛情、もし失ったときの悲しみ、そういった深い感情から演技を引き出してきたの」と役作りは、自身の家族を頼りにしそうだ。

 今回、女優としてだけでなくプロデューサーの仕事も担ったニコール。どのような経緯で監督のジョン・キャメロン・ミッチェルを選考したのか、という質問に「もともと舞台劇だったデヴィッド・リンゼイ=アベアーの原作の著作権を得てから、映画のために少し彼が脚本を変更してくれていたの。実は、その脚本をジョン・キャメロン・ミッチェルが読んでくれていて、彼が気に入っているらしいと人づてに聞いたのよ」と明かした。それから一挙に進展していき、「私は、彼の過去の作品『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』と映画『ショートバス』を観ていて、彼のこれまでの作品とは全く違うと判断したけれど、彼にとりあえず電話してみたの。それが、電話越しのわずかな時間だったけれど、彼にもの凄い親近感を感じたの。それからすぐに決めたけれど、最終的に、非常に寛大な心を持ったジョンを選択して良かったと思っているわ」と突発的な選択だったらしいが、選択には満足しているようだ。

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 一方、繊細で傷つきやすい夫婦関係を演じる上でアーロンは、どのようなアプローチしたのだろうか。「すでに監督のジョン、脚本家のデヴィッド、そしてプロデューサーのニコールが、僕が演じやすい環境を作ってくれていた。映画内では、上手く表現できない感情から、愛と夫婦関係に疑心暗鬼になって、これまで何年も愛してきたパートナーに、ろくに触ることさえできない状態に陥ってしまう。そして、このキャラクターは、彼が持つすべての五感を通して二人の関係を再生しようとするんだ」と回りの環境が、彼の演技へのお膳立てをしていたことを語った。

 撮影中は、これだけの緊張感のある演技をしているため、逆に演技をしていない時の環境はどうだったのだろう? ニコールは「事故を起こした少年を演じたマイルズ・テラーとは、セットで会話もしなかったし、彼とのシーンのリハーサルもしなかったの。それは、お互いの役柄の緊張感を保つために意図的にしたことなの。それとは逆に、夫を演じたアーロンとは、伝えられない感情を表現するために、演じる前にセットで色々話し合ったの。ただ今回演じたこの役は、その日の撮影が終わっても、ずっと抜け出すことができずに、そのキャラクターの存在が残っていた感覚があったわね」と振り返った。

 原作には特別な思い入れがあるというニコール・キッドマン。映画は、観察力のあるジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、ニコールだけでなく、すべての俳優の演技を見事に引き出している。ニコールは、映画『めぐりあう時間たち』に続いて、再びオスカー受賞となるのだろうか?(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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