クレイグ版ボンドはハードボイルドに始まって、終わる

2021年10月2日 相馬 学 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ ★★★★★ ★★★★★

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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

 D・クレイグ版の『007』は、それ以前のシリーズ20作とは、まったく違うことをやってきた。物語の連続性や、恋愛や家族というドラマのポイント、ハードボイルドタッチ等々……そういう意味で本作はクレイグ版の“有終の美”。

 亡くなった恋人ヴェスパーとの関係に決着を付けようとするオープニングからして終幕ムード。さらに最強の敵スペクターの思いがけぬ最後、命がけの戦いと、さまざまな要素を徹底的に煮詰める。

 評価が分かれるのは『007』らしからぬ結末だが、クレイグ版ボンドが特別であったことを思えばアリ。ハードボイルドに始まったシリーズがハードボイルドに終わる。その正しさを支持したい。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』他の劇場パンフレットに寄稿。取材仕事では、デヴィッド・クローネンバーグにお話しをうかがいました。

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