エイリアン支配による異色のデストピア

2020年3月20日 平沢 薫 囚われた国家 ★★★★★ ★★★★★

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囚われた国家

 ストーリーの描き方に特徴あり。10年前からエイリアンによる独裁支配が続くアメリカを舞台にレジスタンスたちのある作戦を描くが、レジスタンス各人の行動を描きつつ、それが何のための行動かが説明されないまま、緊張感とスピードだけが増していき、最後にやっと彼らの目的が分かるという演出なのだ。また、『猿の惑星:創世記』のルパート・ワイアット監督は、メルヴィル監督『影の軍隊』(69)やポンテコルヴォ監督『アルジェの戦い』(66)を意識したとのこと。
 抵抗運動を描く物語なのでエイリアンの詳細は描かれないが、宙に浮く奇妙な造形物など、彼らの全く異質の文化が反映された異様な光景の数々のSF的感覚も魅力的。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:TVシリーズ「ウォッチメン」第7話、ラストに流れるトレント・レズナー&アッティカス・ロスによるデヴィッド・ボウイ「ライフ・オン・マーズ?」のカヴァーが脳が痺れるすばらしさ。単体でYoutubeにもApple MusicにもiTunesにもあり。

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