悲痛過ぎる共依存を、受け止める心の準備を

2020年6月29日 相馬 学 MOTHER マザー ★★★★★ ★★★★★

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MOTHER マザー

 どこまでも、いたたまれない物語。しかし、いたたまれないからこその意味が本作にはある。

 幼い息子を置き去ることに良心の呵責を感じず、働きもせず、自分の楽しみと、楽をすることだけを追い求めるのだから、まさに鬼母。一方には、ただ“お母さんを好きだから”と、言いなりになる息子がいる。

一本の映画として見たとき、なぜ母が鬼と化したのか……が見えてこない不満があるが、実際に起きた事件の映画化であることを踏まえれば、共依存の悲惨なかたちをとらえたセミドキュメントの重さは確かに宿る。新人、奥平大兼の、何にも染まらない息子役の演技が素晴らしい。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』他の劇場パンフレットに寄稿。趣味でやっているクラブイベントDJの方も忙しくなってきました。

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