作品ラッシュの仲野太賀、今作は共感のバロメーターになりそう

2020年11月14日 斉藤 博昭 泣く子はいねぇが ★★★★★ ★★★★★

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泣く子はいねぇが

これまで主役を支えるポジションが似合いすぎていた仲野太賀は、どんな作品でも観る側の共感度を高める役割を果たしてきた。頼りない父親という主人公を託された今作でも、飲みすぎて明らかに酔っ払ってるようにしか見えない表情や、いい歳をして「童貞?」と聞かれた時の照れ笑いなど、前半部分は演技のテクニックで否応なしに共感を誘う。ただ中盤からの展開は、この主人公に感情移入できるかどうかの分かれ道。気持ちが痛いほど理解できれば、じっくりと撮られたシーンにも没入でき、ラストの感動は特大となる。少なくとも、大人になりきれない大人の屈折した言動はとことん切なく、難役に対する仲野太賀の敢闘演技は誰もが認めるはず。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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