優しい「わんこ映画」で、骨太な「お仕事映画」

「ドラマ版」を観ておいた方が、よりスタジオ内の関係性が分かりやすいが、いかんせん全員本人役なので問題なしな『劇場版』。徹底的にボケ倒す役所広司や、おじさん相手に小悪魔キャラを醸し出す有村架純のほか、「表参道高校合唱部!」以来、6年ぶりの共演となる芳根京子と高杉真宙の絡み、Vシネ常連俳優によるド派手な銃撃戦など、次から次へと、目のご褒美というべき展開が続いていく。しかも、泣かせる「わんこ映画」であり、自主映画を通じて、モノ作りの素晴らしさを再認識させてくれる「お仕事映画」。深夜ドラマノリといえるユルさもありつつ、チクリと配信批判もある骨太な一本。とにかく、ラストに★おまけ。