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劇場版 きのう何食べた? (2021):映画短評

劇場版 きのう何食べた? (2021)

2021年11月3日公開 120分

劇場版 きのう何食べた?
(C) 2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 (C) よしながふみ/講談社

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

くれい響

2人の良からぬ妄想が止まらない

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

冒頭から京都旅行という展開があるとはいえ、(本編のシロさんからのケンジに対する)ご褒美程度であり、『科捜研の女』同様、まったく気負ったところがみられない「劇場版」。前半ではケンジの、後半ではシロさんの、良からぬ妄想が止まらないなど、相変わらず愛らしいカップルのささやかな日常が描かれていく。TVシリーズ同様、西島秀俊と内野聖陽の絶妙な掛け合いを温かく見守るのが、本作の醍醐味だといえるだろう。そんな通常運転のなか、今回初参戦となるSixTONES松村北斗が、かなりの曲者キャラを嫌味なく好演。『ライアー×ライアー』のときから、確実に成長が見られる。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

あの空気感に再び浸れるだけで幸せ!

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

ゲイ・カップルの日常を軸に同性愛者のリアルや彼らに対する無理解をわかりやすい形で伝える漫画の素晴らしい精神を反映させた作品。配役も脚本も演出も見事だったドラマの映画版と聞いて浮かれた心が軽やかに踊り続ける2時間なり! 映画だからと特別な事件を盛り込まないのがいい。空気感もお手軽レシピの扱いもそのままなのがいい。史朗&賢二それぞれの家族の同性愛観の差や信頼し合ったパートナー間で浮かぶ疑念、さらには毛髪の悩みといったエピソードに「わかる〜」と納得。で大満足。相性抜群の内野聖陽&西島秀俊は相変わらずキャラになりきっているし、佳代子さんやスーパー店員といったレギュラー陣にも見せ場があって、大満足。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

お腹が空きます

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

この映画、とにかくお腹が空きます。流石は「レシピ代わりにもなる!!」とまで言われたコミックスの映像化なだけはあります。思わず自分でも作ってみたくなってしまいます。
その一方でゲイのカップルについての物語であるというもう一つのテーマについても丁寧に、そして面白く描いています。これは主演二人の好演によるところが大きいでしょう。前半と後半で対になっている展開の構造も楽しめました。
幸せの在り方も、美味しさを感じる料理も“十人十色”どころか”十人百色”と言ったところでしょうか。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

ツボに入る瞬間を、劇場でみんなで共有する感覚

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

人気ドラマの映画化の必要性について、本作の場合、ストーリーとして特筆する部分はない。なので、一本の映画としては可もなく不可もなく。ただ、思わぬ部分で劇場で観る楽しさが生まれる。それは、近くで観てる人のクスクス笑いが起こり、こちらも嬉しくなったり、そうした「共有感」が数えきれないほど存在する作品と実感できるから。

主演2人はドラマ版の時点から、何気なく素(す)で演じてるような瞬間を作っていたが、じつは計算づくだと映画版でさらに感心。プロフェッショナルの技だ。

何より、終わった後「いい話を観た」という幸福感に包まれる。後味は文句なし。スピッツの新曲も「らしく」て綺麗に溶け込んでいる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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