主演男優賞ノミネートリスト
第98回アカデミー賞
2年連続ノミネートのシャラメが優位も、近年稀に見る混戦模様
もはやオスカー常連と言える『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』のティモシー・シャラメ。昨年の惜敗も記憶に新しく、ゴールデン・グローブ賞受賞を追い風に、今年こそ念願の受賞を果たす可能性は高い。しかし、アワードシーズンの終盤戦で『罪人たち』がぐっと勢いを増しており、マイケル・B・ジョーダンの線も有力だ。業界内ではイーサン・ホークを推す声も大きいが、国際的に高く評価されているワグネル・モウラが快挙となる可能性も大。こちらも常連のレオナルド・ディカプリオを含めて、近年稀に見る混戦模様だ。
ティモシー・シャラメ『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』

繊細さと大胆さを併せ持つ演技で同時代を代表する俳優の一人。『君の名前で僕を呼んで』で1939年以来、最年少のアカデミー賞主演男優賞の候補となり(念のため公式の表記にそろえました)、一躍世界的な注目を浴びた。以降、『DUNE/デューン 砂の惑星』シリーズでブロックバスターを牽引する存在となる一方、『レディ・バード』(2017)などのアートハウス系作品で演技力を発揮してきた。『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』では実在の卓球選手を好演。昨年受賞を逃した『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(ボブ・ディラン役)を経て、3度目の候補にして最も受賞に近い位置につけている。
ティモシー・シャラメ
1995年12月27日生まれ
アメリカ・ニューヨーク州出身
主な出演作
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(2024)
『DUNE/デューン 砂の惑星』シリーズ(2020・2024)
『君の名前で僕を呼んで』(2017)
レオナルド・ディカプリオ『ワン・バトル・アフター・アナザー』
1993年の『ギルバート・グレイプ』で若くしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされて以降、実力と絶大な人気を伴ったハリウッドスターとして、50代に入った今もフロントランナーとして業界をリードしている。アカデミー賞のノミネートは、『アビエイター』(2004)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)などのほか、さらわれた娘を取り戻そうとする元革命家を演じた『ワン・バトル・アフター・アナザー』で実に8回を数える。そのうち、2015年の『レヴェナント:蘇えりし者』で悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞。余裕の構えで2度目の受賞の機会を伺う。
レオナルド・ディカプリオ
1974年11月11日生まれ
アメリカ・カリフォルニア州出身
主な出演作
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(2023)
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
『タイタニック』(1997)
イーサン・ホーク『ブルームーン』
俳優・監督・作家として領域を横断しながらキャリアを更新してきた。2001年の『トレーニング デイ』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、広く注目を集める。リチャード・リンクレイター監督と組んだ『ビフォア』三部作では俳優でありながら脚本にも深く関与し、『ビフォア・サンセット』(2004)と『ビフォア・ミッドナイト』(2013)で同賞脚色賞にノミネート。さらに『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)では、同賞助演男優賞候補に。盟友リチャード・リンクレイター監督作『ブルームーン』で初の同賞主演男優賞の候補となり、念願の受賞となるか。同作では実在したブロードウェイの伝説的作詞家であるロレンツ・ハートを演じている。
イーサン・ホーク
1970年11月6日
アメリカ・テキサス州出身
主な出演作
『ブラックフォン』シリーズ(2021、2025)
『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)
『ビフォア』シリーズ(1995、2004、2013)
マイケル・B・ジョーダン『罪人たち』
「THE WIRE/ザ・ワイヤー」で子役として注目を集め、主にテレビシリーズでキャリアを築き上げた。ライアン・クーグラー監督による2013年の映画『フルートベール駅で』が転機となり、映画に多く出演するようになる。『ブラックパンサー』シリーズでは敵役のキルモンガーが人気を博し、MCU屈指のキャラクターを創出。『クリード』シリーズでは新世代のヒーロー像を体現し、『クリード 過去の逆襲』(2023)では監督も兼任した。盟友クーグラー監督の『罪人たち』では性格の異なる双子を見事に演じ分けて、嬉しい初ノミネートにして受賞を狙う。
マイケル・B・ジョーダン
1987年2月9日
アメリカ・カリフォルニア州生まれ
主な出演作
『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)
『ブラックパンサー』シリーズ(2018、2022)
『クリード』シリーズ(2015、2018、2023)
ワグネル・モウラ『シークレット・エージェント』
母国ブラジルで名声を確立した後、2007年の映画『エリート・スクワッド』で国際的な評価を獲得した。また、大ヒットドラマ「ナルコス」シリーズでは麻薬王パブロ・エスコバルを演じ、英語圏でも強烈な印象を残す。近年は『グレイマン』(2033)や『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)などハリウッド大作に多く出演。『シークレット・エージェント』ではカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞したほか着実に受賞歴を重ねて、ブラジル人俳優としてアカデミー賞主演男優賞に初めてノミネートされて歴史に名を刻んだ。過去を消し身分を隠して軍事政権下のブラジルに生きる男にふんし、受賞の快挙となる可能性も十二分だ。
ワグネル・モウラ
1976年6月27日
ブラジル・バイーア州生まれ
主な出演作
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)
『グレイマン』(2022)
『エリジウム』(2013)


