ラブ・イン・ザ・ビッグシティ (2024):映画短評
ラブ・イン・ザ・ビッグシティ (2024)
保守的で排他的な社会で、互いに居場所を見出した男女の友情物語
自由奔放で開けっぴろげで正直者ゆえ周囲からヤリ〇ン呼ばわりされる天衣無縫女子ジェヒと、ゲイであることを隠すため周囲に壁を作って人間嫌いを気取ったニヒリスト男子フンス。保守的で排他的な韓国社会で居場所がない若い2人の、10年以上に及ぶ悲喜交々な友情の軌跡を描いた青春ドラマだ。浮かび上がるのは韓国社会にいまだ根強いミソジニーとホモフォビア、そしてマジョリティによるマイノリティへの無自覚で無邪気な差別と偏見の残酷さ。どこれもこれも日本の現状とソックリで、ただただ共感するばかり。当事者たちがハッキリと声を上げることで、少ずつでも社会を変えていくことの大切さをストレートに訴えている点も好感が持てる。
この短評にはネタバレを含んでいます