エコー・バレー (2025):映画短評
エコー・バレー (2025)
子に対する親の無償の愛に迫るスリラー
親はわが子のためにどこまでやるのか。幼い頃かわいかったわが子は、どうしてこうなってしまったのか。そんなテーマは、国境を越えて共感できる。演技派の代表ジュリアン・ムーアと、今最もホットな若手シドニー・スウィーニーが母娘を演じるというのも注目。彼女らが強烈にやり合うシーンはさすがに見応えたっぷりだ。しかし、後半の“意外な”(とフィルムメーカーは思っているはず)展開が、ややうまくいきすぎで、B級映画のような後味を与えてしまう。「メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実」の脚本家なので、もっと深いものを期待したのだが。また、前半がとにかく暗いので、楽しい気持ちになりたい時向けではない。
この短評にはネタバレを含んでいます