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殺人配信 (2025):映画短評

2025年9月26日公開 91分

殺人配信
(C) 2025 LOTTE ENTERTAINMENT & VERYGOODSTUDIO All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

なかざわひでゆき

過激化するSNSのモラルを問う猟奇スリラー

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 自らを「犯罪ハンター」と勝手に名乗り、なんの権限もない素人にも関わらず手荒な犯罪捜査を行い、ネットのライブ動画配信で犯人を検挙しようと奔走する私人逮捕系ストリーマーが、それゆえ連続殺人事件に巻き込まれてしまう。過激で非常識な言動をすればするほど金になる動画配信業界。日本のSNSでもインフルエンサーがバズり目的で差別や偏見や不安を過度に煽り、それを真に受けた人々が極端な行動に出てしまうという現象は多々見受けられるが、これはその煽った張本人が殺人鬼のターゲットにされる因果応報の猟奇スリラーだ。問われるのはSNSユーザー全般のモラル。全編に渡って生配信スタイルで構成された演出・編集も凝っている。

この短評にはネタバレを含んでいます
大山くまお

醜い自己承認欲求がぶつかり合うデジタルスリラーの決定版

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

底なしの自己承認欲求を満たし、あぶく銭をゲットできるデジタル配信プラットフォームが殺人鬼を生み出す。全編PC画面の『search/サーチ』、配信者が事件を追う『#スージー・サーチ』、悪趣味配信でカネを得ようとする『#真相をお話します』など、膨張し続けるデジタルスリラーの決定版のような作品。配信者同士がコラボしていく展開や、ウザいネットCMが伏線になる展開なども見事だが、何より見事なのは軽薄な主人公、カン・ハヌルのビビリ演技だろう。自己承認欲求のぶつかり合いは醜いが、男性の間に根強くある「生意気な女性への処罰感情」がモロ出しなのもゾッとする。そして一番悪いのは、顔を出さない観客たちなのだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
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