君の顔では泣けない (2025):映画短評
その先にあるモノ
男女の体が入れ替わるという物語はこれまでも作られてきましたが、今回は入れ替わった後に重点が置かれているのが特徴的。しかも入れ替わってから15年もの間を過ごすというからお話の様相もかなり変わってきます。ほんの一時であればバタバタしているうちに終わりますが、何せ15年もありますから進路、恋愛、結婚、出産、別離と言った大きなライフイベントもこなしていかなくてはいけません。ここまでくると主人公二人は性別を超えたまさに”同志”といったところですね。そんな二人を演じた芳根京子と高橋海人。性別的な部分を過度に寄せない、引き算のお芝居でこの不思議な立ち位置を巧くさばきました。捻りを利いたラストも好印象。
この短評にはネタバレを含んでいます



















