しあわせな選択 (2025):映画短評
ポスト『パラサイト 半地下の家族』として本命級
ウェストレイクの小説『斧』を大胆に換骨奪胎した、現代社会に響くブラックコメディ。コスタ=ガヴラスの2005年版は原作に相当忠実だったが、パク・チャヌク監督はノワール性を踏まえつつポップでカラフルな“過剰の美学”へと振り切る。作風は「復讐三部作」の延長にあり、リュ・ソンヒの美術も貢献が大きい。
郊外の中産階級像はかつて『アメリカン・ビューティー』等が描いた病理を思わせるが、やがてさらなる世界構造の変化がもたらす皮肉が浮かび上がる。イ・ビョンホン(最高)の演技はキートンとも比較されるが、内実はチャップリンの『モダン・タイムス』的風刺が21世紀に反響。自由競争社会の残酷さを二重のレベルで照射する。
この短評にはネタバレを含んでいます






















