結局珈琲:映画短評
人生の余白を肯定する「場所」のゆるい至福
下北沢の片隅にある、こはぜ珈琲にわらわらと集う人々。2025年、実際に移転前の店を舞台にした小さなカウントダウンの日々が、ミニコントの連鎖的な会話劇で紡がれる。『街の上で』より点景の人間群像。常連たちの姿が重なり、場所と人が互いをそっと支えるコミュニティの呼吸と温度がふんわり立ち昇る。
『立てば転ぶ』からさらに精度と面白度を増した、細井じゅん率いる“一座”のアンサンブル。場の喪失はNYイーストヴィレッジのレコード店を映した『アザー・ミュージック』を連想するが、えっ、そうなの?的なオチへ。曽我部恵一の「エンディング」(最高)が流れる時、居場所は人が守り更新するという当たり前の奇跡が祝福される。
この短評にはネタバレを含んでいます




















