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幸せの、忘れもの。 (2025):映画短評

2026年5月1日公開 99分

幸せの、忘れもの。
(C) 2025. Distinto Films SLU, Nexus Creafilms SL, A Contracorriente Films SL, Diverso Films AIE
中山 治美

聴者の世界で生きるろう者の葛藤

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

3世代のろう家族が出演するドキュメンタリー映画『シエェー手話を話すー』(17)で、ろう児の誕生を歓迎する場面がある。いわく「家庭間で、手話で会話出来るから」。本作ではろう者と聴者の夫妻の間に、聴者の子が生まれる。医師は何気なく「良かったですね」と口にするが、家族の中で唯一のろう者となったアンヘラの孤独と不安が、やがて夫婦間の軋轢をも生む。アンヘラ役は、監督の実妹でろう者のミリアム・ガルロ。聴者で成り立つこの世界で、彼女たちがいかに傷つけられてきたかを実体験が投影された脚本と映像で繊細に表現する。多様な価値観があることを伝える、今見るべき本作。なのに、ありがちで埋もれそうな日本語タイトルが残念。

この短評にはネタバレを含んでいます
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