シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE (2026):映画短評
穏やかな時間の流れ中で、心と心が静かに結びつく
自制的なキャラクターを描きながら、静かに時間の流れをとらえる。『キッチン』から続く、吉本ばなな作品の、ある意味正当な映画化。
台北で出会った日本人女性と台湾出身男性の深まる交流。孤独や喪失に流されかけていた両者の人生の再生が味わい深い。端正な構図の街の風景に、リアルな人間ドラマを溶け込ませた真壁監督の演出も巧い。
“聴覚”についての記憶の考察も興味深く、自身の記憶と重ね合わせながら味わった。ゆったりめのテンポに慣れるまで時間がかかるが、それもまた吉本原作作品の妙味。じっくりと向き合って欲しい。
この短評にはネタバレを含んでいます





















