A Window of Memories (2023):映画短評
自分も身近な人たちの「記憶の窓」を開いてみたくなる
注目作を続々送り出す愛知芸術文化センター・愛知県美術館オリジナル映像作品から生まれた、親密な手触りの傑作。清原惟監督が二人の祖母の人生を聞き書きし、そのテキストを小山薫子と坂藤加菜が朗読。身近な家族の人生を丁寧に掘るだけで、こんなに歴史の層が立ち上がるのかという“目からウロコ”の着想だ。
静岡生まれの母方の祖母と、東京育ちで空襲を経験した父方の祖母(夫はデザイナーの清原悦志)──異なる背景をもつ二人の対称性が俳優の身体を通してそっと倍化される。“二人の女性が二組”(2×2)というフォーメーションは清原の『わたしたちの家』とも響き合い、個人史が他者へと開かれていく柔らかなスリルを静かに刻む。
この短評にはネタバレを含んでいます






















