グレイ・ミッション (2026):映画短評
ライター4人の平均評価: 3.3
リッチーはお得意のことをそつなくこなしている
この7年ほど、ガイ・リッチーはフィルムメーカーとして成熟し、自分らしさを保ちながらも何か違いがあるものを作ってきた。そんな中で今作は、彼らしいテイスト、スタイリッシュさ、アクションがあふれ、娯楽性があるも、新鮮さや発見には欠ける印象。次々に何かが起きる展開も楽しい一方でストーリーを複雑にしている感じ。もちろん、カリスマ性たっぷりのキャストの演技とアクションを楽しめばいいのだろうが、ジェイク・ギレンホールが主演した「コヴェナント/約束の救出」がすばらしかっただけに、やはり物足りない。それにしてもロザムンド・パイクは最近この手のキャラクターが多すぎるような。
これまでのリッチー流“野郎映画”とは、ひと味違う
『オペレーション・フォーチュン』『アンジェントルメン』に通じるガイ・リッチーらしいアクション。
作戦とチームプレーに重きを置き、矢継ぎ早のモノローグとセリフを敷き詰めて濃密なスリルを演出。爆破や落とし穴などの仕掛けを綿密にシミュレーションする戦略の描写や、ジョークが醸し出す軽妙さも味で、96分を一気に楽しませてしまう。
H・カヴィルとJ・ギレンホールというリッチー組のタフガイ共演はもちろん魅力的だが、物語を引っ張るのはむしろヒロイン、E・ゴンサレスで、生意気かつ強気、カリスマ的な存在感が光った。そういう意味では、リッチーには珍しい“女性映画”といえる!?
ガイ・リッチー監督のあのノリが快調
ガイ・リッチー監督の『ジェントルメン』『スナッチ』のノリが好きなら、きっと気に入るはず。軽さとスピードとリズム、ちょっとクセのあるジョークがいい具合に絡んで、ガイ・リッチー流の粋でいなせなノリが持続する。主人公たちが富豪の独裁者に仕掛けていく罠の数々には時に「え?」と思ったりするが、細かいことは気にせずに、映画のノリに身を任せるのがオススメだ。
法律的にグレイゾーンな案件が得意な敏腕弁護士をエイザ・ゴンザレス、彼女の仲間の凄腕の元特殊部隊員コンビがヘンリー・カヴィルとジェイク・ギレンホールという豪華な配役。男優2人が楽しそうなのは、ガイ・リッチー流ユーモアが好きだからに違いない。
ガイ・リッチーらしさを堪能
一時期、大作路線に向かっていたガイ・リッチー監督ですが、ここ数作品は中規模サスペンスアクションに専念。ガイ・リッチー監督としてもこのぐらいの作品の方が、適性を発揮できるのではないかと思います。今作の見どころは何と言っても”クライマックスへのお膳立て”の過程と言って言っていいでしょう。片やありとあらゆる法を使って巨悪を経済的に追い詰め、交渉の場に引き出させ、もう一方では”荒事”になった時のために様々なツールを用意し、あらゆる状況をシミュレーションする様が痛快です。97分というタイトな作りで、スパッと終わらせる潔さも感じます。






















