リーアム・ニーソン主演の新作映画に、動物愛護団体がボイコットを呼びかける
映画『シンドラーのリスト』で知られるリーアム・ニーソンが主演を務めた新作映画『ザ・グレイ(原題) / The Grey』で、リーアムが役に入りきるために狼の肉を食べた、と語ったことで、動物愛護団体から反発を受けている。
リーアム・ニーソン主演映画『シンドラーのリスト』写真ギャラリー
この作品は、飛行機の墜落により仲間とともにアラスカの雪原に投げ出された主人公が、野生動物に襲われる危険や過酷な自然の脅威のなか、安全な場所を求めて歩き出すアクション・スリラー。リーアムは生存者たちのリーダー的存在を演じたが、この映画の記者会見の際、役作りのために自ら狼の肉を食べたことをコメント。「とても臭かったよ。でも僕はアイルランド人だし、変なシチューには慣れているから食べられた。にんじんと玉ねぎをたくさん入れれば、食事と呼べるものになる」とその様子を語った。
このコメントに対し、動物愛護団体「PETA」が反発し、声明で「ニーソン氏の動物に対する思いやりのあり方は、完全に間違っています」と批判。狼はこの映画の中で見られるような、人間を襲う攻撃的な動物ではなく、実際は臆病な動物だと指摘し、「ためらわずに、この映画から離れましょう」と映画のボイコットを呼びかけた。
PETAはまた、メガホンを握ったジョー・カーナハン監督も批判している。PETAは、カーナハン監督が本作のために猟師に狼の肉を注文したことを指摘。実際にこの映画のために狼が殺傷されたかどうかは明らかではないが、「多くの動物がワナにかかり、逃げるために自分の手足を食いちぎるのです。こうした動物たちは、壊疽(えそ)や感染症で死に、その子どもたちが放置されてしまうのです」と語った。(竹内エミコ)