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人気声優・花澤香菜、年上女性の心情に共感 15歳の自分を振り返る

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本作の役づくりを語った花澤香菜
本作の役づくりを語った花澤香菜

 若手人気声優の花澤香菜が、『ほしのこえ』などで知られる新海誠監督と初タッグを組んだ映画『言の葉の庭』での役づくりを振り返った。「デジタル時代の映像文学」とも評され、映像美が魅力となっている新海監督作品への参加に際しては「監督のすてきな空気感にちゃんとまざれるかというのは意識していました。自分が乱したら嫌じゃないですか」と不安があったことも明かしている。

映画『言の葉の庭』フォトギャラリー

 本作は現代の東京を舞台に、靴職人を目指す少年・タカオと謎めいた女性・ユキノの、雨の日の出会いから始まる交流を描いたアニメーション作品。現在24歳の花澤が演じるのは、“歩き方を忘れた”27歳のヒロイン・ユキノ。これまでテレビアニメなどでは高校生役などが多かった花澤にとっては、珍しい実年齢よりも年上の役柄となる。

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 「やっぱり自分より3年長く生きているということで、その3年を含め、ユキノさんの今まで、職場でどういうふうに振る舞っていたのかとかは、すごく想像しましたね」とキャラクターに寄り添うような役づくりを振り返った花澤は、オーディション前には作中の舞台となっている日本庭園にも実際に足を運ぶという徹底ぶり。劇中では「雨の日」「平日の昼間」が重要な要素となっているが、「残念ながら、わたしが行ったときは快晴で……でも平日の昼間だったのでとても人が少なくて、悠々と歩けました。平日の昼間に行けるのは、この仕事ならではですね」と笑った。

 そうした役づくりを経て、ユキノというキャラクターに共感していったという花澤。「モノローグに『27歳のわたしは、15歳の頃から少しも賢くなっていない』というのがあるんですね。それはいくつになってもそう思うんだろうな、と。わたしも15歳のときは本当に口を開けて、ぼーっとしていて、コミュニケーションが取れていたのかと思うんですよ。今は、少なくとも仕事をしているという点では違うんじゃないかな」と時には一つ一つのせりふを自身に重ね合わせていたことも明かした。

 演じたユキノについて「一見完璧なようで、実は抜けているところがある。でもそれをみんなも知っていて……だから慕われていたんだろうなと思うんです」と分析してみせたが、それはそのまま、花澤自身の魅力を指す言葉でもある。収録が終わった後、新海監督から「普通にしゃべっていても、そこにユキノがいるみたいだった」と絶賛されたというのも納得のハマリ役だ。(編集部・福田麗)

映画『言の葉の庭』は5月31日より全国公開

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