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新入社員、最初の1か月どう乗り切るか!映画にヒントが?

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最初の1か月、その時期をどう乗り切るか! - BLOOM image / Getty Images

 この4月から社会人デビューする人も多いだろう。もしかしたら想像していた仕事内容とあまりにも違っていたり、自分の仕事のできなさに愕然としたり、とショックなことも多々あるかもしれない。そんな時、「また明日も頑張ろう!」と思わせてくれるお仕事映画をピックアップした。(文:桑原恵美子)

満足のいくものなんて、そんなに作れるもんじゃない

ラヂオの時間』(1997)

 自作の脚本が初めてラジオに採用され、脚本家デビューすることになった平凡な主婦・鈴木みやこ(鈴木京香)。期待に胸を弾ませてスタジオで待機するが、出演者たちのワガママで、生放送中に脚本を勝手にどんどん変えられてしまう。設定が変わるたび、行き当たりばったりに苦し紛れの奇策を思い付くスタッフの奮闘が笑いどころだ。

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 「もう、わたしの名前をクレジットからはずして!」と泣き出すみやこに、プロデューサーの牛島(西村雅彦)は言い放つ。「満足のいくものなんてそんなに作れるもんじゃない。妥協して、妥協を重ねて作っている。それでも、いつかはみんなが満足するものを作れると信じているんだ」。

 確かに仕事は互いのエゴのぶつけ合いであり、妥協の連続でもある。だけど、そうした妥協から奇跡のように生まれるものもある。妥協の産物であるこの珍妙なラジオドラマを運転中に聞いてハマり、結末に号泣するトラック運転手(渡辺謙)の姿がそう思わせてくれる。

また別のてっぺんめざそうぜ。てっぺんなんて、星の数ほどあるからな

帝一の國』(2017)

 仕事には競争がつきものだが、最初のうちはそれがつらいと感じるかもしれない。総理大臣になって己の国を作り上げるという野望を持つ赤場帝一(菅田将暉)にとっても高校生活は、生徒会長になるための競争の場だった。そこで入学早々に生徒会長の最有力候補の氷室(間宮祥太朗)に接近し、彼のカリスマ性を利用して、陰謀渦巻く修羅の選挙戦を巧妙に勝ち抜いていく。

 リアルな総裁選挙顔負けの真剣さだが、「マイムマイム戦法」(音楽がかかると踊ってしまう心理を利用してダンスの輪の中央に立ち、“官軍”であるイメージを植え付ける)など、真剣さと比例して笑いがさく裂する。終盤、選挙で敗れて絶望した氷室は、屋上からダイブ。命拾いした彼に駆け寄ったのは、氷室の汚い選挙戦略をいさめてけんか別れした幼ななじみの親友。彼は氷室に言う。「また別のてっぺん、目指そうぜ。てっぺんなんて、星の数ほどあるからな」。

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 仕事で競争の厳しさに疲れてしまった時は、ぜひこの映画を観てほしい。死ぬほど笑えて疲れが吹き飛び、仕事のことがスカッと忘れられること請け合い。そして戦いを通して成長した候補者たちのその後を伝えるラストシーンで、人の数だけ“てっぺん”があることに気付くはずだ。

野心みなぎる赤場帝一を演じている菅田将暉 - (C) Vittorio Zunino Celotto / Getty Images

生まれつき力を持っている者は、その大事さがわからない

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)

 新人の頃は、自分の“武器”がまだよくわからないことがある。もしかしたら、「自分には、特に何も武器になるものがない」と思って、引け目を感じている人もいるかもしれない。第2次世界大戦中、ひ弱なためにいつも兵役検査に不合格になっていたスティーブ(クリス・エヴァンス)もそうだった。

 だが彼は、アメリカ軍が秘密裏に行っていた「スーパーソルジャー計画」で被験者第1号に選ばれ、「キャプテン・アメリカ」としてデビューすることになる。普通にけんかが強そうなマッチョタイプが軍隊にいくらでもいるのに、あえて彼が選ばれたのは「生まれつき力を持っている者は、その大事さがわからないから」という理由だった。

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 それが意味することが、後半の戦闘シーンでわかる。戦いの中で彼が守ろうとしたのは、体が弱いために子供の頃からいじめられていた彼の正義感と勇敢さを見抜き、一人前の男としてつきあってくれた唯一の友達。そして、ひよわで検査に落ちてばかりだった彼にとって、憧れの存在だった兵隊たち。そんな彼らをどうしても救いたくて、単身で敵陣に乗り込み、自分の命も顧みずに戦う。戦闘シーンなのに、そんな彼の高潔さと、強さに憧れる“もやしっ子魂”に泣けてしまう。そして自分に欠けているもの、ぜひ手に入れたいと願っているものがあるということは、逆に大きな強みでもあるということを、このヒーローが教えてくれる。

努力など、無駄ですな…

超高速!参勤交代 リターンズ』(2016)

 江戸時代、「5日以内の参勤」という無茶な難題を、知恵と工夫で乗り切った湯長谷藩を描いた『超高速!参勤交代』(2014)の続編。藩主・内藤政醇(佐々木蔵之介)率いる一行は帰途に就く道中、留守中の城を奪われてしまう。

 今村(六角精児)、増田(柄本時生)のイケテないコンビが、城内に監禁されている家臣の妻女たちを命がけで助けようとしてさっそうと登場すると、一瞬だけモテモテ状態に。有頂天になって張り切る2人だが、超モテキャラの吉之丞(知念侑李)が登場すると、あっという間に女性たちの関心はそちらに。それを見て増田がぼそっとつぶやく。「努力など、無駄ですな……」。

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 仕事をしていると、頑張ったのに気が付いてもらえないことや、頑張りが裏目に出てしまってがっかりすることは、しょっちゅうある。そんな時はこの映画を思い出して、「努力など、無駄ですな……」とつぶやいてみよう。少し笑えて、心が軽くなる。そして多くの仕事が、無駄とも思える努力に支えられていることに気付いたら、立派な社会人といえるかもしれない。

前例がないなら、わたしが前例になるしかない

ドリーム』(2016)

 張り切って入社しても、古い因習や社風に縛られた職場で息苦しい思いをし、無力感にとらわれている人もいるかもしれない。1960年代初頭、NASAで働いていた3人の黒人女性スタッフたちは、男性白人スタッフをしのぐ能力を持ちながら、当時横行していた人種&女性差別のため、下積みのポジションに甘んじていた。やっとチャンスをつかみ花形部署に異動となったキャサリン(タラジ・P・ヘンソン)は、さらに陰湿な嫌がらせにあい、業績まで横取りされ、怒りに震える。

 だがここでの「悔しいマイル」(として貯まったもの)が、後半での大きなカタルシスと感動につながるのだ。特に、女性初の技術者を目指すメアリー(ジャネール・モネイ)が裁判所で行った、自身の権利を認めさせるスピーチの迫力は圧巻。彼女は「黒人の前例はないというが、わたしの肌の色は変えられない。だからわたしが前例になるしかない」と静かに語り、判事に詰め寄る。「あなたが今日審理する案件で、100年後も意義があるものは? あなた自身が前例になれるのは?」。

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人種差別が色濃く残る1960年代、NASAを支えた知られざるヒロインたちの勇気に感動!『ドリーム』より - Twentieth Century Fox Film Corporation / Photofest / ゲッティ イメージズ

 理不尽な差別に遭ってもひがんだり、腐ったりすることなく、自分の才能を信じてそれをひたすら磨き続け、知恵と信念と行動力で環境を変えていく3人の姿は本当に爽快。観終わった後、「どんな扉も開くことはできる」という勇気をもらえること間違いなしだ。

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