高良健吾、84歳・中島貞夫監督の時代劇で主演 殺陣は斬られ役のおかげ

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 俳優の高良健吾が21日、都内で行われた日本映画界の重鎮・中島貞夫監督の最新作『多十郎殉愛記』の制作発表会見に出席した。「時代劇の継承」を掲げる84歳・中島監督の現場を経験した主演の高良は「殺陣は斬られ役の方がいるからこそできるんだ」と大きな気づきがあったことを明かした。会見には中島監督をはじめ、共演の多部未華子木村了、京都国際映画祭実行委員長の中村伊知哉も出席した。

【写真10枚】会見の様子

 中島監督にとって『極道の妻(おんな)たち 決着(けじめ)』(1998)以来、20年ぶりの長編劇映画となる本作は、「殺陣の魅力を存分に見てもらうこと」をコンセプトに時代劇映画の殺陣の魅力の根源を探り、生身の人間が見せる極限のパフォーマンスや、刀に込めた男の情念などを描いた「ちゃんばら」映画。高良は親の借金から逃れるように脱藩し、京都で飲み屋の用心棒をしている元長州藩の下級武士・清川多十郎を、多部は多十郎の長屋で居酒屋を切り盛りする雇われ女将のおとよを、木村は多十郎を追い京都にやってきた腹違いの弟・数馬を演じる。

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 メガホンを取った理由に「時代劇の継承」を挙げる中島監督は、東映京都撮影所でマキノ雅弘監督ら多くの人から時代劇を学んだが、いまその時代劇は「消えようとしている」と警鐘を鳴らす。時代劇の危機について「殺陣ができる俳優さんが年寄りになり、若さが爆発するようなエネルギッシュなものが作れなくなった」と解説すると、見せ場や立ち回りなど時代劇の本質を継承していくために高良ら若手俳優や、大阪芸術大学の教え子で監督補佐を務める熊切和嘉監督らと共に東映京都撮影所を通して作品を残そうと思ったという。

大役を任された高良健吾

 高良や多部、木村とは本作が初対面だったというが、現場で撮影が始まると、すぐに勘の良さや脚本の理解度を目の当たりにし「大丈夫だ」と確信したという。中島監督から太鼓判を押された3人だったが、高良は徹底的に殺陣の特訓をしてから現場に臨んだことを明かすと「一番感じたのが斬られ役の難しさです。自分がうまくできたなと思うシーンのほとんどが斬られ役の方の演技のおかげでした」としみじみ語る。

 高良の言葉に大きく頷いた中島監督は「約20人の斬られ役の役者さんたちは3週間ぐらい特訓をしました。そのなかに、高良ちゃんも積極的に参加していたんです」と撮影を振り返ると「斬る側は刀を振り回せばいいけれど、斬られる側は間とコミュニケーションが必要。それが彼はわかっていたんでしょうね」と高良の行動を解説。そして高良の姿勢を見て、映画は「成功する」と確信したようだ。

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中島監督に絶賛された多部未華子

 また中島監督は、多部の受けの芝居について「ここまで素直に他の俳優さんの芝居を受けられるのはすごい。この人天才だなと思いました」と絶賛。巨匠からの褒め言葉に照れた多部は「現場のすべての人が中島監督のために頑張りたいという空気が感じられる。私たちもそんな気持ちで常に撮影に臨んでいました」と貴重な現場経験だったことを明かした。

 高良は、中島監督から大きな役割を任されることとなったが「いまこの時代に生きている役者の肉体の限界に挑戦した時代劇になっていると思います」と胸を張ると、なぜ斬ったのか、なぜ斬らなかったのかなど、一つ一つの行動に対する理由やこだわりが作品に色濃く出ていることを強調した。(磯部正和)

映画『多十郎殉愛記』は10月開催の「京都国際映画祭2018」にてワールドプレミア上映、2019年春公開予定

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