銭湯で異例の映画上映!熱気がシンクロする臨場感

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『メランコリック』キャストたち

 銭湯が重要な舞台となるサスペンス映画『メランコリック』の先行上映イベントが6月29日、渋谷区の銭湯・改良湯で開催された。この日、招待された観客は、本編と会場となった風呂場がシンクロする不思議な臨場感を満喫。また、会場では銭湯には欠かせないコーヒー牛乳や、唐揚げ、ハイボールなども振る舞われたほか、上映後のトークコーナーでは主要キャストが撮影にまつわるエピソードを披露した。

【動画】『メランコリック』特報

改良湯の外観

 渋谷と恵比寿の中間に位置する好立地。路地にいきなり現れる巨大なクジラの壁画、銭湯とは思えぬモダンな外観に圧倒される。創業100年を超える老舗銭湯・改良湯は、昨年12月にリニューアルされ、「人・文化が交差する銭湯」としてイベントも積極的に開催する人気スポット。中に入ると、内装こそリゾート風だが、鍵付きの下駄箱や暖簾(のれん)で分けられた男湯・女湯、待ち合わせをしたり、ドリンクで乾いたのどを潤すフロアなど、基本設計は昔の銭湯と変わらないシンプルな構成だ。

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出演者が銭湯スタッフとして接客

 開場の時間になると、観客が続々と到着し、銭湯ならでは独特の雰囲気を味わうように、あちらこちらに視線を送る。また、この日は本作の出演者が銭湯スタッフとして働き、受付業務からドリンク等のサービス、進行説明まで全てこなし、「俳優と観客」という垣根を超えて、汗を流しならコミュニケーションを図る姿が印象的だった。

会場の様子

 上映会場は、女湯を開放し、映画監督のいすをイメージしたフォールディングチェア20席ほどが運び込まれ、浴槽正面にスクリーンを設置。当然、湯は抜かれていたが、観客と映画と風呂場の熱気が重なり、少々蒸し暑さを感じるも、うちわとドリンクで涼をとりながら、不思議な臨場感を体験。セリフにエコーがかかるところも、銭湯ならではのたまらない音響効果となった。

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左から磯崎義知、吉田芽吹、皆川暢二

 上映が終わり、明かりがつくと、みな一様に満足そうな表情を浮かべ、唐揚げやハイボールに舌鼓を打ちながら、同伴者、もしくは今スクリーンの中で演じていたばかりの俳優たちと談笑する姿も。これもまた、距離が近い銭湯イベントの醍醐味だ。しばし、休憩を挟んだあと、主演兼プロデューサーの皆川暢二をはじめ、磯崎義知吉田芽吹羽田真大久保裕太ら出演者があらためて登壇。富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭で韓国に行っていた磯崎、吉田、大久保は、飛行機が大幅に遅れたが、なんとか時間に間に合い、安堵の表情を浮かべていた。

 まずは皆川が代表としてあいさつ。アップリンクが運営する「PLAN GO」にてクラウドファンディングに踏み切り、今回のイベントを実施したことについて、「映画のメインロケ地が銭湯である、ということもありますが、本作のようなインディーズ映画が一般の人たちになかなか広まる機会が少ないなか、いろいろな環境と結びついていくことによって、多くの方に映画を気軽に楽しんでいただけたら。そんな思いで企画しました」と熱い思いを吐露。

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 また、撮影秘話として、劇中に登場する居酒屋やレストランは全て皆川が知り合いの店に協力を仰ぎ、銭湯に関しては、磯崎が実在する千葉県浦安市の「松の湯」を推薦し、皆川が交渉。「店主様がとても協力的で、看板もそのまま利用させていただいた」と感謝の意を表すと、磯崎も「役づくりのために、皆川さんと1日(アルバイト)体験させていただいたのですが、実は撮影が終わったあとも、楽しかった撮影が忘れられず、半年ほどアルバイトさせていただいた」と告白した。

みんなで集合写真

 本作は、これが長編初作品となる新人監督・田中征爾(せいじ)がオリジナル脚本も手掛けた低予算の青春サスペンス。東京大学を卒業しながら、うだつの上がらぬ生活を送っていた主人公・和彦は、高校時代の同級生・百合の勧めもあって銭湯でアルバイトを始める。だが、一見平和そうに見えるその銭湯は、閉店後の深夜、風呂場を「人を殺す場所」として貸し出していた……。第31回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門監督賞、イタリアの第21回ウディネ・ファーイースト映画祭ホワイト・マルベリー賞(新人監督作品賞)などを受賞し、『カメラを止めるな!』に続く新たな日本映画界の才能として注目されている。(取材・文:坂田正樹)

映画『メランコリック』は8月3日よりアップリンク渋谷ほか全国順次公開

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