森山未來と共演のカザフスタン人女優が来日 6年かかったカンヌ受賞作の裏側も!

第20回東京フィルメックスでコンペティション部門審査委員として来日したサマル・イェスリャーモワ
第20回東京フィルメックスでコンペティション部門審査委員として来日したサマル・イェスリャーモワ

 スクリーンデビュー作『トルパン』(2008)が第21回東京国際映画祭で東京サクラグランプリ(最高賞)を受賞、主演第2作『アイカ(原題)』(2018)が第19回東京フィルメックス最優秀作品賞を受賞するなど、日本とゆかりのあるカザフスタン人女優サマル・イェスリャーモワ。開催中の第20回東京フィルメックスでコンペティション部門審査委員として来日したサマルが、27日に行われたトークイベントで『アイカ』のほか、森山未來と共演した日本・カザフスタン合作『オルジャスの白い馬』(2020年1月18日公開)の撮影の裏側を語った。イベントには、同映画祭のディレクター・市山尚三がMCとして登壇した。

【動画】森山未來と共演『オルジャスの白い馬』予告編

 現在35歳のサマルは、『トルパン』のセルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督と2度目のタッグを組んだ『アイカ』で、出演2作目にしてカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。同作ではモスクワに不法滞在し、過酷な日々を送るキルギス人女性を体当たりで演じた。サマルは「東京国際映画祭で『トルパン』が受賞したときにも来日しましたが、今回再び来日できてとてもうれしいですし、フィルメックスの審査委員を務められて光栄です。日本との縁が続いてうれしいです」とあいさつ。

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サマル・イェスリャーモワ
映画祭ディレクターの市山尚三と

 市山は、『トルパン』が高い評価を受けながら『アイカ』に至るまでブランク(約10年)があることを指摘。サマルは『アイカ』の撮影に6年かかったことを明かし、「だけど話自体は産後間もない若い女性の話で短いもの。つまり撮影に長くかかっても、短い期間のストーリーに見せなければならない。産後、身心ともに不安定という設定の状態を持続するのが大変だったわ」と振り返った。

 撮影に6年間かかった理由には主に2つあり、1つ目は天候の問題。監督が、大雪を人工の雪で表現したくなかったため日々天気予報をチェックし、その日が訪れるのを待ちわびることとなった。2つ目は、アマチュアの役者が多かったこと。本作では、監督のこだわりから実際の不法滞在者を多く起用しており、撮影中に逮捕される者がいたり故郷に帰る者がいたりと度々役者が変更になり、その都度撮り直す必要があったという。さらに、サマル自身も役柄と同じ状態になるまでに時間を要した。

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 「『トルパン』で演技を認められて、より演技を磨くためにモスクワの大学に入学した。『アイカ』を撮ったのは卒業後で、大学では演技だけではなくダンス、ストレッチなど肉体づくりもして健康的になっていたから、映画の産後の衰弱した状態とは合わなかったの。だから準備が必要だった。走るシーンでは重ね着したり、足に重りをつけることも。それでも監督から『走りすぎ』『体が軽すぎる』と怒られて、何回も撮り直したわ」

 最後に新作『オルジャスの白い馬』の話題になると、森山未來の名前も。「『アイカ』のときはアマチュアの役者が多かったからリハーサルや準備に時間を要したけど、『オルジャス』ではプロが多くて、特にミライ(森山)には驚かされたし、感動したわ。コミュニケーションの問題もあるし、彼は全編カザフ語で演じなければならなかった。でもまったくそんなことは問題にならず、すぐに芝居が決まったし、本当に素晴らしかった」(取材・文:編集部 石井百合子)

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