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【最速レビュー】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』はスパイダーマンを愛する全ての人へ向けた三部作の完結編

『ホームカミング』から始まった三部作が完結
『ホームカミング』から始まった三部作が完結 - (C) 2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

 映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版三部作の完結編に相応しいエモーショナルな物語で観客の心を掴みながら、歴代シリーズに敬意を込めた演出とサプライズを散りばめた、全スパイダーマンファンに捧げる傑作となった。

【画像】新スーツも登場!『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

 1作目『スパイダーマン:ホームカミング』は学生生活の傍らでヒーロー活動にいそしむ主人公ピーターが親愛なる隣人へと駆け上がる物語、2作目『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は夏休みを満喫するはずだったピーターが世界規模の脅威に直面するさまを描いたMCU版シリーズ。最新作『ノー・ウェイ・ホーム』は、自分の正体が全世界にバレれてしまったピーターの最後の高校生活をハートフルに映し出しながら、前作の悪役ミステリオの作り話だったマルチバース(いくつもの並行世界)が現実となっていく。

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 予告編公開から長いこと注目されているのが、歴代『スパイダーマン』シリーズに登場したヴィランたちの集結だ。グリーンゴブリン、ドック・オク、エレクトロ、サンドマン、リザードというファンにとっては願ってもない共演だろう。2時間28分という上映時間で、スパイダーマンとの決戦が上手く描かれるのかという不安もあったが、前2作を手がけたジョン・ワッツ監督が、緻密に練られたシナリオとファンの心をくすぐる演出で見事にまとめ上げた。見た目や能力がアップデートされたヴィランには新鮮さも感じつつ、過去作を連想させるセリフや戦い方など懐かしさも漂う。ウィレム・デフォーアルフレッド・モリナジェイミー・フォックスといった歴代俳優陣のアンサンブルは圧巻で、そのすさまじい存在感はスクリーンからはみ出さんばかりだ。この個性豊かなヴィランたちをバランスよく絡ませるマルチバースを有効活用した脚本に改めて驚かされる。

ウィレム・デフォーのグリーンゴブリン、MCUに襲来 - (C) 2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

 マルチバースによって混沌と化す世界で、人殺しのレッテルを貼られたピーターの葛藤も丁寧に描かれている。アベンジャーズとして世界を救ったはずのピーターだが、ミステリオとの一件で過去の栄光は消え、今や信頼できるのはメイおばさん、恋人MJや親友ネッドのみとなってしまった。本作のピーターは史上最も感情的で喜怒哀楽が激しく、時より激しく当たってしまうことも。だからこそ、側で支えるMJとネッドの存在は本作では特に重要であり、二人の出番も過去作以上に多い。シリーズを通して絆を育んできたトム・ホランドゼンデイヤジェイコブ・バタロンの距離感も絶妙で、三人での演技が本作で一旦見納めとなるのが惜しいほどである。

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 MCU版三部作では、毎作品ピーターを導く先輩ヒーローが登場する。1作目はアイアンマン、2作目はニック・フューリーがその役割を全うしており、本作では『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で初共演したドクター・ストレンジが担う。ストレンジは真面目でしっかり者の印象だが、本作ではダサいパーカー姿で登場したり、MJから、上から目線の言い方を指摘されるなどコミカルな一面も垣間見える。映画『ドクター・ストレンジ』で観客を虜にした映像表現にも磨きがかかり、電車や建物が予想外の動きを見せる描写など、未知の映像体験ができるかもしれない。

ドクター・ストレンジの魔法も凄まじい! - (C) 2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

 MCUは5年~10年先の計画まで立てられており、ストレンジの登場もマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギの狙い通りだろう。2020年の段階で、ファイギ社長は、本作の物語が映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題) / Doctor Strange In The Multiverse Of Madness』に直結すると発表しているのだ。本作は『スパイダーマン』シリーズ完結編であると同時に、『ドクター・ストレンジ』続編の壮大なプロローグといっても過言ではない。

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 ネタバレとなるため詳細は明かせないが、本作にはファンの期待の斜め上をいく驚きの仕掛けが満載だ。本編を鑑賞し終えた時には、サム・ライミ監督版『スパイダーマン』からもう一度観直したい衝動に駆られる。スパイダーマンを愛するファンは、本作に散りばめられた過去作へのオマージュや小ネタを確認すべく、何度も劇場へと足を運ぶことになるだろう。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』には、2002年から20年続くスパイダーマン映画史の全てが詰まっているといってもいいだろう。(編集部・倉本拓弥)

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は2022年1月7日全国公開

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