鈴木亮平、宮沢氷魚とのキスシーンで素の驚き
鈴木亮平と宮沢氷魚が19日、都内で行われた映画『エゴイスト』（2月10日公開）プレミア上映会に登壇し、印象的なキスシーンを振り返った。この日は、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、松永大司監督も来場した。
本作は、エッセイスト、高山真の自伝的小説を実写化したドラマ。セクシャリティーを隠して生きてきた過去を持つファッション誌の編集者・浩輔（鈴木）は、シングルマザーである母（阿川）を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太（宮沢）と出会い、惹かれ合っていく。
鈴木は「原作が素晴らしくて、浩輔が自分に似ていると思いました。作者の方との共通点もあって、これは自分がやるべきご縁じゃないかなと思ったことが決め手になりました。それから、小説では自分の心情や、なぜ自分がこういうことをするのかが事細かに書かれているので、それが心の声が使えない映画になったときにどういうものになるんだろうと好奇心がありました」とオファーを受けた理由を説明。
宮沢は数年前に本作の映像化の話をもらったそうで、「台本と原作を読んで、なんて美しい物語なんだろうと思って、この作品に関わることで一人でも多くの人に届くのであれば絶対に出たい。その瞬間にやりたいですと言いました」と打ち明ける。その時は実現しなかったが、それから3年ほど経ってから改めて映画の出演依頼があり、宮沢は「運命的なものを感じました」としみじみと語る。
鈴木との共演について、宮沢は「不思議なもので、現場にいるときは亮平さんという感じではなくて浩輔さんが常にいました。僕は龍太としていたので、亮平さんに助けていただいたところもありますが、浩輔さんに引っ張ってもらったという感覚が強いかもしれないです」と回顧。鈴木は「松永さんの演出が特殊で、台本にないことをしゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいし自由だった」と振り返り、「朝（現場に）来た時からその人（役）でいないと対応できないので、氷魚くんを氷魚くんとして見るようになったのは最近です」と明かして笑った。
宮沢はキスシーンについても言及。「歩道橋で、後ろから『浩輔さん』と言って振り返ったときにチュッとキスをするシーンは、4、5テイク目くらいのときに『浩輔さんじゃなくて亮平さんと言って』（と監督から指示を受けた）」と話し、「（その手法に）驚いたんですけども、監督が（鈴木の）新鮮で新しい反応を求めてのことで、それまでになかった新しい浩輔さんの表情が見れた思います」と満足げ。鈴木は「（撮影）後半になるとそういうことが多いので慣れてきました」と苦笑しつつ、「サプライズが多い。待ち時間にぼーっとして静かだなと思っていたら撮られていたりしました。面白い演出でした」と思い返していた。（錦怜那）
