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Netflix、樋口真嗣・庵野秀明との将来は?リブート版『新幹線大爆破』佐藤Pの展望【ネタバレあり】

リブートされた『新幹線大爆破』次に待っているのは?
リブートされた『新幹線大爆破』次に待っているのは?

 1975年に公開された、サスペンスパニックの金字塔をリブートしたNetflix映画『新幹線大爆破』。本作でプロデューサーを務めた佐藤善宏とメガホンを取った樋口真嗣監督は、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』『シン・ゴジラ』でタッグを組んだ仲。また本作のエンドロールには、『シン・ゴジラ』で二人と作品を共にした庵野秀明の名前もプロップデザインとしてクレジットされている。映画配給会社からNetflixという動画配信サービスに移籍した佐藤プロデューサーが、本作におけるプロップデザインの役割や、今後のNetflixでの作品展開について語った。(ネタバレ注意。以下、一部内容に触れています)

【画像】のん、制服姿で運転士役!『新幹線大爆破』場面写真(12枚)

 『新幹線大爆破』は、高倉健さん、千葉真一さんら往年のスター俳優たちが出演した1975年公開の同名映画を樋口監督がリブートしたサスペンス。時速100kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられた東京行き「はやぶさ60号」を舞台に、爆破を回避しようとする鉄道人たちの奮闘が描かれる。

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 そして、作品のクレジットには、近年さまざまな話題作を世に送り出している株式会社カラー、そしてカラーの代表取締役社長を務める庵野秀明監督の名前が記載されている。庵野監督の肩書は“プロップデザイン”だ。

 佐藤プロデューサーは、「庵野さんが担当されたのは、爆弾の起爆装置のデザインです。劇中に爆弾のシーンはいくつか出てきますが、それを担当していただいています」と説明すると「1975年版では、しっかりと爆弾自体を映している場面はないんです。そのなかで、今回はちゃんと現代にアップデートされた世界観の中で爆弾を見せたいという話になりました」と語る。

 そのデザインを担当したのが庵野秀明というわけだ。佐藤プロデューサーは「樋口監督と庵野さんの関係性というのは、これまでの様々な作品の中で培われてきましたし、爆弾をちゃんと見せたいという話になったとき、樋口監督はすぐに庵野さんのことが頭に浮かんだようです。庵野さん自身、工学的デザインが大好きな方なので、二人の関係性からお願いすることになりました」と経緯を説明する。

『新幹線大爆破』佐藤善宏プロデューサー

 樋口監督、庵野監督、そして佐藤プロデューサーという映画ファンならばワクワクするような座組。Netflixと言えば、近年アッと言わせるような企画でファンを魅了している。佐藤プロデューサーは「やりたい企画はいっぱいあるんです」と未来に思いを馳せるも「でもお二人と仕事でご一緒するというのは、シビアな局面も監督とプロデューサーはありますし、とてつもない人生のエネルギーを消費するものなので、次々と、とはいかないですね」と笑う。

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 樋口監督は、実写映画として好きな作品に、『日本沈没』、『太陽を盗んだ男』、そして『新幹線大爆破』をあげていたという。『日本沈没』は2006年に、本作でも主人公を務めた草なぎ剛を中心に据えて映画化。そして今年Netflix映画として『新幹線大爆破』をリブートした。

 そうなると、樋口監督による『太陽を盗んだ男』のリブートを期待してしまうが、佐藤プロデューサーは「『太陽を盗んだ男』は、私も大好きな映画ですが、そう簡単な話ではないように思います。樋口監督の凄みは、誰も見たことがないような画を見せてくれるというところにあると思うんです。いつも編集で驚かされる。画作りに関して、脚本で描かれているものを優に超えた画面設計で物語を転がしてくる。本当に稀有な才能の持ち主なので、そこはしっかり業界として活かさないともったいないという思いは常に思っています」と樋口監督への思いを語る。

 Netflixのカルチャーについて「常にイノベーションを起こそうとする」という気概を常に感じているという佐藤プロデューサー。「樋口監督や庵野監督という才能あふれるクリエイターの方々とNetflixで、まだ映像業界が届いていない新境地やクリエイティビティあふれる作品を作っていけたら、非常にエキサイティングなものができると思います」と未来への期待を膨らませていた。(取材・文・撮影:磯部正和)

Netflix映画『新幹線大爆破』は世界独占配信中

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