『サンダーボルツ*』監督が明かす“食洗機バッキー”誕生秘話 セバスチャン・スタンも「本当にやるの?」

マーベル・スタジオ劇場映画最新作『サンダーボルツ*』のジェイク・シュライアー監督がリモートインタビューに応じ、特報公開時に話題になったバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)のワンシーンについて、誕生の裏側や撮影エピソードを語った。
【動画】『サンダーボルツ*』食洗機でアーム洗うバッキー(2:41ごろ)
昨年9月に公開された特報では、バッキーが左腕のメタルアームを食器洗い乾燥機(食洗機)で丸洗いし、洗い立てのアームをそのまま装着するシーンが収められており、国内でも話題になっていた。
シュライアー監督によると、あのシーンはエリック・ピアソンの初稿に書かれていたアイデアを、そのまま映像化したとのこと。「マーベルのレジェンドキャラクターに対しても、遊び心を持てるのは素晴らしいことです。ただし、過度にふざけた感じにはならないように気をつけました。映画で前後の文脈を見れば、納得してもらえるはずです。すごく小さな一コマですが、キャラクターたちをより地に足のついた存在として描く中で、自然な笑いが生まれる瞬間だったと思います」
バッキー役のセバスチャンは、撮影初期にあのシーンに臨んだといい、予想外の演出に「本当にやるの?」と驚いていたそうだ。「私も『絶対うまくいくはず!』と思っていましたが、内心ドキドキでした」とシュライアー監督は振り返る。「彼はバッキーというキャラクターをとても大切にしていて、マーベルにも強い思い入れがあります。だからこそ、ただの悪ふざけではないと、(マーベル・スタジオ社長の)ケヴィン・ファイギもこのアイデアを気に入っていると伝えました」
『サンダーボルツ*』で描かれるのは、過去に悪事を犯したマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の無法者たちよって結成された新チームの活躍だ。チームにおけるバッキーの立ち位置について、シュライアー監督は「チームが経験している困難を、過去に乗り越えた人物です。だからこそ、知恵を授ける存在になっています」と説明。劇中では、バッキーが新たな葛藤と向き合うそうで、「単なる助言役ではなく、バッキー自身の成長も描きたかったんです」とも。「各キャラクターがそれぞれ異なる角度から自らの道を進み、それらが最終的に一つに重なっていきます。そんなストーリー構成を目指しました」と語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
映画『サンダーボルツ*』は5月2日(金)日本公開


