「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」文化も言語も一から創造 陰の立役者

先日シーズン2が最終回を迎えた、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)に直結するドラマシリーズ「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」。シリーズを手掛けた脚本家のトニー・ギルロイは、本作の制作を進める上で物語よりも先に、プロダクションデザイナーを務めたルーク・ハルと共に、舞台となる惑星や登場する言語、文化の設定を考えることから始めたという。
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「キャシアン・アンドー」は、『ローグ・ワン』で決死の任務に挑んだ反乱軍の情報将校キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)を主人公に描く、反乱軍誕生の物語。『ローグ・ワン』を生んだ脚本家のギルロイが、映画へとつながる、アンドーのルーツを描き出す。

ギルロイが本作を制作するうえで進めたのが、ドラマの根幹となる世界観の構築だ。ギルロイは、プロダクションデザイナーのハルと共に、舞台となる惑星や登場する言語、文化の設定を考えることから始めた。「ルークと二人でどの惑星について描くか、どんな物語を立ち上げていくかについて話し合うことから始まります。正直すごく楽しかったです。惑星フェリックスやアルダーニ語、惑星ケナーリの子どもの言葉さえも一から作り上げたんです」
キャシアン役のディエゴも、そんな二人のこだわりの恩恵を受けた一人。「トニーとルークは二人で一緒に座って、登場する場所をデザインし、カメラやマイクの設置をどこにするかなど話し合っていました」というディエゴは「キャシアンがTIEアベンジャーに乗って操縦するシーンは実際に揺れたり動くセットで撮影したのですが、その時も劇中でそれがどのように機能して飛ぶのか、その裏にあるロジックは何なのか、彼らがすべて説明してくれました」と明かした。

このように、反乱軍誕生の大きなきっかけとなる出来事が起こる惑星ゴーマンや、反乱軍の指導者となるモン・モスマの故郷の惑星シャンドリラの文化、各キャラクターの服装や言語など隅々までこだわりが詰まった本作は、米大手映画批評家サイト Rotten Tomatoes において批評家スコア97%の評価を獲得(5月16日時点)。SNSなどを通じて、シリーズファンからも絶賛の声が届いているといい、ギルロイは「革命と反乱、そして普通の人々に何が起こったのかを描く本作を自分でも気に入っていますが、視聴者の皆さんに受け入れられたことがなにより嬉しいです」と感謝。「キャシアン・アンドー」から『ローグ・ワン』へ、そして『スター・ウォーズ/新たなる希望』へと、シリーズの原点を振り返るのも楽しそうだ。(編集部・入倉功一)
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