「世にも奇妙な物語」35周年SPラインナップ発表 織田裕二「ロッカー」、木村拓哉「BLACK ROOM」など5作品

フジテレビの人気シリーズ「世にも奇妙な物語」の放送35周年を記念して5月31日に放送される、土曜プレミアム「世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~」(21時~23時10分)のラインナップが発表された。リアルタイム配信も見逃し配信も行わない、まさに一夜限りの放送となる。
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1990年4月にスタートした「世にも奇妙な物語」は、その後も特別編という形で年に2回の放送を重ねてきた。今回の「35周年SP」では、ファンの中でも人気の高い過去作から、タモリ演じるストーリーテラーが選んだ5本の名作を放送する。
ラインナップは、木村拓哉が名優・志賀廣太郎さんと樹木希林さんと親子を演じ、奇妙な実家に帰省した息子の受難を描く「BLACK ROOM」(2001年)をはじめ、泉昌之「夜行」を原作に駅弁を食べる男を描いた大杉漣さん主演の「夜汽車の男」(2002年)、初期「奇妙」の伝説的ホラーエピソードとして知られる織田裕二主演の「ロッカー」(1990年)、主演・妻夫木聡と臼田あさ美の瑞々しい演技が光る“恋愛ジャンル”の傑作「美女缶」(2005年)、SNSを中心に「本気で怖い」「トラウマ級」と話題を呼んだ斉藤由貴主演の「恋の記憶、止まらないで」(2019年)を放送する。
このラインナップについて、フジテレビ編成企画を担当する水戸祐介は「それぞれが放送当時に鮮烈な印象を残した名作ばかりです。なかでも、1990年放送の『ロッカー』は、長らく権利の都合により再放送が叶わなかった“幻の名作”。今回の35周年という節目だからこそ実現した、まさに奇跡の復活です」と自負。
さらに「改めて今回の5作品を見返してみると、そこにあるのは、“自由さ”でした。テーマの選び方、展開の構築、描写のタッチーーそのどれもが、既存の枠にとらわれない大胆さに満ちています。それは『奇妙』という舞台だからこそ許された、表現の自由の極みであり、いまのテレビではなかなか見かけなくなった表現の豊かさであります。そして今、その“自由さ”こそが、ドラマづくりという営みの“面白さの原点”であるということを、作品たちが現代の我々に教えてくれている気がします」と振り返る。
また水戸は、リアルタイム配信・見逃し配信を行わないことから「この夜を逃したら、もう二度とテレビで見られないかもしれない。そんな奇跡の夜を、ぜひテレビの前でお楽しみいただけると幸いです。かつてご覧になった方は、あの時感じた感動を、そして初めての方には、今なお色褪せない名作たちの魅力を味わっていただけたら嬉しく思います。どうぞお楽しみに」と視聴者に呼びかけている。
「世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~」ラインナップとあらすじは以下の通り。(編集部・入倉功一)
「BLACK ROOM」(2001年/主演:木村拓哉/脚本・演出:石井克人)
あらすじ:アメリカ留学中のナオキ(木村拓哉)は、3年ぶりに両親を驚かせようと帰国。しかし、実家は真っ暗な空間に変わり果てていた。暗闇の中で両親(志賀廣太郎・樹木希林)と再会するが、彼らの様子もどこかおかしい。不可解な状況に、戸惑いといら立ち、不安を募らせるナオキだったが、やがて、予想もしなかった出来事が彼を待ち受けていた…!
「夜汽車の男」(2002年/主演:大杉漣/演出:鈴木雅之)
あらすじ:乗客の少ない寂れた夜汽車に乗り込んできた謎の男(大杉漣)は、ただ黙々と弁当を食べ始める。彼は何の変哲もないおかずの一品一品を無駄に高い洞察力で分析し、ご飯の割り振りや食べる順序のプランを立て、食べ進めていく。その姿は異様でありながらも、どこか引き込まれるものがある。やがて、彼の行動にはある意図が隠されていることが明らかになり、物語は予想外の展開を迎える。
「ロッカー」(1990年/主演:織田裕二/演出:瀧川治水)
あらすじ:産業スパイの悟(織田裕二)は、研究所に忍び込み、重要なデータを盗もうとしていた。しかし、作業中に研究所職員・佐口邦夫(段田安則)に見つかり、もみ合いの末に彼を殺害してしまう。逃げようとした悟は、警備員の足音を聞き、とっさに近くのロッカーに身を隠す。安心したのも束の間、ロッカーの扉が開かなくなってしまう。さらに、そのロッカーが殺害した佐口のものであることに気づき、悟は愕然とする。外では警備員が警察を呼び、現場検証が始まる中、悟はロッカーの中で孤立し、次第に追い詰められていく…そして、衝撃の展開が待ち受ける!
「美女缶」(2005年/主演:妻夫木聡/脚本・演出:筧昌也)
あらすじ:フリーターの雄太(妻夫木聡)は、同棲中の彼女・春子が出張に出かけたことで、一人暮らしを始める。ある日、隣人の冴えない男の部屋から毎朝違う美女が出てくるのを目撃し、不思議に思う。興味を持った雄太は、冨岡の部屋に忍び込み、「美女缶」という缶詰を発見する。試しに使用してみると、藤川サキ(臼田あさ美)という美女が現れ、雄太は彼女と心を通わせていく。しかし、「美女缶」には、とある秘密が隠されており…。
「恋の記憶、止まらないで」(2019年/主演:斉藤由貴/演出:岩田和行)
あらすじ:シンガーソングライターの村瀬志保(斉藤由貴)は、創作に行き詰まりを感じていた。ある日、夢の中で聞いたメロディを元に新曲を作り、大ヒットを収める。しかし、そのメロディが自身が幼少期に出演したローカルテレビ番組の間に流れたCMソングであったことに気づき、盗作の疑念に悩まされる。そんななか、志保の身に、奇怪な出来事が起きていって……。