『国宝』アカデミー賞前哨戦・トロント国際映画祭出品!興収は68.5億円超え

吉沢亮主演の大ヒット中の映画『国宝』が、現地時間9月4日~14日に開催される第50回トロント国際映画祭 Special Presentation 部門に出品されることが明らかになった。同映画祭は米アカデミー賞の前哨戦として広く知られ、第94回アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した 『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)が2021年に Special Presentation 部門に出品されている。
『国宝』吉沢亮・横浜流星・渡辺謙・田中泯、圧巻の歌舞伎シーン<16枚>
本作は、原作者の吉田修一が3年の間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験をもとに書き上げた同名小説が原作。高度経済成長期の日本を舞台に、極道の息子として生まれ、抗争によって父を亡くした後、上方歌舞伎の名門当主に引き取られた喜久雄の50年の軌跡を追う。女形として類まれな才能を持ちながら歌舞伎の世界で血筋を持たない喜久雄に吉沢亮、半二郎の実の息子として将来を約束された御曹司・俊介に横浜流星がふんする。
カンヌ国際映画祭監督週間、上海国際映画祭での上映のほか、ニュージーランド国際映画祭Visions部門への正式出品が決定するなど、海外でも注目を浴びる本作。トロント国際映画祭は1976年より開催され、世界最大級の映画市場である北米にとって欠かせない映画祭に成長し、例年300本以上の作品を上映。来場者数70万人を集める北米最大の映画祭。Special Presentation部門には、今年は他にサーチライト・ピクチャーズ製作の日本撮影作品『Rental Family(原題)』(HIKARI監督)が出品。これまで『犬王』(2021・湯浅政明監督)、『怪物』(2023・是枝裕和監督)、『悪は存在しない』(2023・濱口竜介監督)などが同部門に出品されてきた。
李相日監督作品では、2006年『フラガール』、2013年『許されざる者』、2016年『怒り』が同映画祭に出品されている。
本作は、興行通信社より発表される映画週末ランキングで4週連続首位となり、2025年公開の邦画実写作品でナンバーワンを記録。7月22日に発表された同ランキングでは2位にランクインしており、7月21日までの公開46日間で観客動員数486万人、興行収入68.5億円を突破している(※数字は興行通信社調べ)。映画公開後、市川團十郎白猿、片岡愛之助ら歌舞伎俳優たちが続々鑑賞し、感想をSNSに投稿するなど口コミも追い風となった。(編集部・石井百合子)


