「エイリアン：アース」若手キャスト、歌って遊んで役づくり “ロスト・ボーイズ”誕生に児童心理学者の貢献
『エイリアン』初のドラマシリーズ「エイリアン：アース」で“ロスト・ボーイズ”のひとり・カーリーを演じているイラーナ・ジェームズと、彼らを世話するデイム・シルヴィア役のエシー・デイヴィスが、撮影地であるタイでインタビューに応じ、若手キャストの意外な役づくりを明かした。
「エイリアン：アース」の舞台は、ウェイランド・ユタニ社の宇宙船が墜落した2120年の地球。宇宙船には「暗黒の宇宙で回収された5種の地球外生命体」が積まれており、地球を統治する大企業・プロディジー社が開発した初のハイブリッドたちで組織された“ロスト・ボーイズ”が、生命体回収の任務を任される。
ドラマ出演が決まるまでシリーズ未見だったイラーナは、ショーランナーのノア・ホーリーが執筆した脚本で、初めて『エイリアン』の世界観に触れたという。「ある意味、すごい体験でした。それが私にとって、このフランチャイズが何を扱っているのかを理解する最初の工程でした。それから過去作を観て、両者がどのように結びつき、共鳴しているのかを知りました」
一方のエシーは「『エイリアン』が大好きなんです。1作目と2作目が私のお気に入りです」とシリーズの大ファンで、「タイトルを見た瞬間『やります』と思いました」と本作への出演は即決だったと明かした。
イラーナふんするカーリーは、子どもの意識が注入された人間型ロボット＝ハイブリッドで、主人公・ウェンディ（シドニー・チャンドラー）らと“ロスト・ボーイズ”に所属している。人生のセカンドチャンスを与えてくれたプロディジー社に感謝しており、世間に自らの能力を証明することを渇望している。
身体は大人、中身は子どもと難しい役柄に挑んだイラーナは「私たちロスト・ボーイズを演じるキャストは、人間の意識を持つハイブリッドがどう見えるのかを探る挑戦をしていました」とアプローチ方法を告白する。
「子どもの意識を持った身体とはどんなものか、私たちそれぞれの違いや共通点、子どもとしての部分、人間としての部分、そしてハイブリッドとしての部分がどのように現れるのか。カーリーは自分自身をよく理解していて、自分の決断を強く信じ、正しいと思うことを行動に移すキャラクターだと思います」
ロスト・ボーイズの若手キャストは、子どもらしさを追求するために児童心理学者と一緒に役づくりを行なった。「子どもたちのように、強い絆を築くためです。授業や遊びを通して自然と仲良くなるように、私たちも音楽を流したり、歌ったり、たくさん遊んだりしました。そうした『遊び』のプロセスが、キャラクターの精神性にアクセスする助けになりました」とイラーナは振り返っている。
そんな幼いロスト・ボーイズの母親代わりとなるのが、彼らの精神面をケアするデイム・シルヴィアだ。エシーは「デイム・シルヴィアは遺伝学者であり心理学者です。人間の子どもの意識を人工的な身体に移す方法を解明した、最高位の科学者のひとりでもあります」とキャラクターについて説明する。
デイム・シルヴィアは「とても強力で野心的な女性」とも語ったエシー。「プロディジー社の中でも極めて高い地位を得ています。ウェンディたちの母親的存在でもあるし、実際に“母”でもある。しかし、表面的に見えるものが必ずしも彼女の全てではありません」と意味深な言葉も残している。
全8話のドラマシリーズは、20日に第3話が配信開始となる。二人に特に観てほしいエピソードを聞いてみると、イラーナは「第4話と第5話です」と即答。エシーは、イラーナにひそひそ声で内容を確認しつつ「第6話です。ストーリー展開がとても興味深いですよ」とアピールしていた。（取材・文：編集部・倉本拓弥）
「エイリアン：アース」ディズニープラス スターで独占配信中（毎週水曜日に新エピソード追加）