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岩田剛典主演『金髪』など邦画2作が選出 東京国際映画祭コンペ部門ラインナップ発表

第38回東京国際映画祭

コンペ部門に出品された岩田剛典主演『金髪』
コンペ部門に出品された岩田剛典主演『金髪』 - (c)2025 映画「金髪」製作委員会

 第38回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が1日、東京ミッドタウン日比谷の BASE Q HALL にて開催され、映画祭のメインとなるコンペティション部門には、坂下雄一郎監督の『金髪』、中川龍太郎監督の『恒星の向こう側』の邦画2作品を含む全15作品が選出された。記者会見には、坂下監督と中川監督が出席し、作品への思いを述べた。

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 今年の東京国際映画祭は、2023年に提示された「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」というミッションを継続。「交流ラウンジ」や各種シンポジウム、ネットワーキングパーティーなどを設け、国際的な交流を図る。

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 コンペティション部門は、2025年1月以降に完成した長編作品が対象となり、世界108の国と地域から応募があった1970本から、15本に厳選された。国際審査委員長のカルロ・シャトリアンを筆頭に、グイ・ルンメイ(俳優)、マチュー・ラクロー(編集者)、齊藤工(俳優・監督)、ヴィヴィアン・チュウ(監督・プロデューサー)が国際審査委員を務める。

『金髪』の坂下雄一郎監督

 坂下監督は、コンペのほか「ガラ・セレクション」部門でも『君の顔では泣けない』が出品されている。坂下監督は「東京国際映画祭は、10年くらい前、学生時代に当時あった日本映画だけの『スプラッシュ』という部門に応募したことがあります。その際は上映することはできなかったのですが、そういったことがあったので、それ以降は観客として足を運んでいたなか、こうしてコンペに出品されたというのは感慨深いものがあります」としみじみ。

 一方、中川監督は東京国際映画祭について「私は大学時代に作った自主映画『愛の小さな歴史』という作品を出させていただき、上映していただきました。その後『走れ、絶望に追いつかれない速さで』という、自分の実体験を元にした作品もかけていただいて。そして2年前は『静かな雨』という作品でガラ・セレクションに呼んでいただきました。非常に縁深い映画祭です」と語ると、「ただコンペ部門は初めてなのでとても光栄です」と笑顔を見せる。

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 『金髪』は岩田主演で描くシニカルなコメディーチックでありながら、深いメッセージが込められているオリジナル作品。坂下監督は「この企画が始まったのが4、5年前なのですが、当時は『ブラック校則』というものがニュースなどで取り上げられるようになっていて、そこから校則を題材に、しかもコメディーにできるのではないかという、本当に漠然としたところから始まりました」と経緯を説明。

『恒星の向こう側』の中川龍太郎監督

 『恒星の向こう側』は、母と娘、そして夫婦の思い、喪失と再生を経て受け継がれていく愛の形を描いたオリジナル作品。中川監督は「もともと『静かな雨』という作品の中で、母と娘の話が出てきました。あれは私の親友の話も反映されているのですが、2人で生きてきた母と娘がいて、母親の余命が短くなり、娘はまだ言いたいことを言えていないという状況に、自分自身の人生で感じてきた親との関係が重なるところがありました。それを描きたいと思ったんです」と作品に込めた思いを語っていた。

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 今年は、これまでの部門に加え「アジア学生映画コンファレンス部門」を新設し、アジア各国で映画を学ぶ学生たちが東京に集結し、短編映画のコンペティションを行い、新たな映画の未来の開拓を目指す。

 記者会見には、ナビゲーターの瀧内公美安藤裕康(東京国際映画祭チェアマン)、市山尚三(プログラミング・ディレクター)、石坂健治(シニア・プログラマー)、藤津亮太(「アニメーション部門」 プログラミング・アドバイザー)、アンドリヤナ・ツヴェトコビッチ(「ウィメンズ・エンパワーメント部門」シニア・プログラマー)も参加した。(磯部正和)

第38回東京国際映画祭コンペティション部門出品作

『ポンペイのゴーレム』(アモス・ギタイ/フランス)
『アトロピア』(ヘイリー・ゲイツ/アメリカ)
『裏か表か?』(アレッシオ・リゴ・デ・リーギマッテオ・ゾッピス/イタリア・アメリカ)
『金髪』(坂下雄一郎/日本)
『雌鶏』(パールフィ・ジョルジ/ギリシャ・ドイツ・ハンガリー)
『恒星の向こう側』(中川龍太郎/日本)
『マリア・ヴィトリア』(マリオ・パトロシニオ/ポルトガル)
『死のキッチン』(ペンエーグ・ラッタナルアーン/タイ)
『パレスチナ36』(アンマリー・ジャシル/パレスチナ・イギリス・フランス・デンマーク)
マザー』(テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ/ベルギー・北マケドニア)
『虚空への説教』(ヒラル・バイダロフ/アゼルバイジャン・メキシコ・トルコ)
『母なる大地』(チョン・キット・アン/マレーシア)
『飛行機』(ポンフェイ/中国)
『春の木』(チャン・リュル/中国)
『私たちは森の果実』(リティ・パン/カンボジア・フランス)

第38回東京国際映画祭は10月27日~11月5日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催

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