BE:FIRSTのLEO、映画『見はらし世代』でミュージシャンとして初の音声ガイドに挑戦

BE:FIRSTのLEOが、映画『見はらし世代』(公開中)でミュージシャンとして初めて音声ガイドのナレーションを務めた。LEOは本作の監督である団塚唯我や主演の黒崎煌代と同世代。同時代を生きる若いクリエイターたちの瑞々しい感性に強く共感したことから、今回のコラボレーションが実現した。
【画像】BE:FIRSTのLEO&JUNON、CMでのバーテンダー姿
本作は、10年前に父との口論がきっかけで家族の時間が失われた主人公・高野運が、再び家族が揃うことを願い、10年前の家族旅行の起点へと時間を巻き戻そうと目論む物語。団塚監督の長編デビュー作で、今年5月に開催された第78回カンヌ国際映画祭の「監督週間部門」に、日本人監督史上最年少の26歳という若さで正式出品されたことで注目されている。
音声ガイドは、登場人物の動きや表情、情景といった、映像だけでは伝わりにくい情報を言葉で伝えるもの。LEOは、視覚に障害のある人々を『見はらし世代』の世界へ案内したいという思いから、ナレーションを快諾したという。彼の柔らかくも芯のある語りは、作品が描く青春の繊細な心の揺らぎをすくい上げ、まるで“声の演技”によって映画を体感するような、これまでにない没入体験をもたらす。
また、音声ガイドは視覚障害者だけでなく一般の観客にも新しい鑑賞体験としておすすめされており、映像を“聴く”ことで、登場人物の感情や場面の空気をより深く味わうことができる。LEOのバージョンに加え、団塚監督の前作短編にも出演した俳優・河井青葉によるバージョンもあり、利用者は好みに応じて声を選ぶことができる。
LEOが担当した音声ガイドは、10月17日よりスマートフォンアプリ「UDCast」で配信される予定だ。LEOのコメント全文は以下の通り。(加賀美光希)
LEO(BE:FIRST)『見はらし世代』バリアフリー版へのコメント
今回、『見はらし世代』の音声ガイドを務めたBE:FIRSTのLEOです。
この作品は、どんな人でも1人の人間であり、傷つけ、傷つきながら今日を生き、過去に囚われながらも必死に明日を見つめて生きていかなきゃいけない。それが誰かから見れば、不正解と言われるような形であろうとも、それでいいんだよと、それが君の人生そのものなのだからと、色んな感情を全て抱きしめてくれる作品だなと感じました。
僕のように不器用ながらも今日を生きる色んな人に届いて欲しいなと思える作品で、そんな作品がより多くの人に届くよう、お力添え出来たことを嬉しく思います。
目が見えない方や目が見えにくい方々にも、作品を楽しんでもらえるように、この作品が届くように精一杯やらせていただきました。
そしてこの作品を通して、より多くの方に合理的配慮の提供というものがあることも知っていただけたら嬉しいです。


