加藤雅也、『侍タイ』スピンオフ出演へ 心配無用ノ介役オファー断り後悔「やっといたらよかった」

俳優の加藤雅也が7日、都内で行われた映画『侍タイムスリッパー』のトークショーに登壇し、同作の出演オファーを断っていたことを明かした。この日は、「心配ご無用!」が決め台詞の剣客・心配無用ノ介役の田村ツトム、新人助監督・優子役の沙倉ゆうの、斬られ役俳優の安藤彰則、監督・脚本・撮影などを務めた安田淳一も出席。イベントでは、初のスピンオフドラマとなる連続時代劇「心配無用ノ介 天下御免」の制作が発表された。
2024年日本アカデミー賞最優秀作品賞など、数々の賞を受賞した映画『侍タイムスリッパー』は、幕末から現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)が、時代劇の「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く時代劇コメディー。
スピンオフドラマは、劇中のテレビ時代劇の登場人物で、どこからともなく現れ、決め台詞「心配ご無用!」とともに悪を成敗する一流の剣客・心配無用ノ介(田村)を主人公に、勧善懲悪型の気楽に楽しめる娯楽時代劇を、低予算ながら令和の時代に斬新な仕掛けと共に復活させる。撮影は2026年春にスタート予定で、同年7月クールにBS-TBSで放送される(全6話/1話30分・一話完結型) 。
加藤は「皆さん初めまして、山口馬木也です。さっき監督から『絶対来てよ』と言われて、そんなに暇ではないけど、近くでラジオの収録をやっていまして」とあいさつし、観客の笑いを誘う。安田監督は、過去に『侍タイムスリッパー』の舞台あいさつに登場してもらうなど交流のある加藤について、「心配無用ノ介として一回オファーしました」と明かすと、加藤は「やっといたらよかった。こんなになるなら」と後悔をにじませ、「(同作の撮影)スケジュールがめちゃくちゃ大変。『監督無理やで、1週間前に言うても……』ということでお断りをしたけど、監督がわざわざ京都から東京まで会いに来てくれはって。その熱意で、なんとかしようとしたけど、どうにもならんかった」と振り返った。
そんな加藤に関して、安田監督は「単に賑やかしに来てもらったわけではありません」と切り出し、「心配無用ノ介は田村さんが主役なんですけど、(放送話全)6回のうち1回は加藤さんが主演の“情け無用ノ介”の回があります」と発表。加藤は「情け無用ノ介は何も問答する前にボーンと斬る」と役紹介すると、安田監督は「このテレビシリーズ、こんなにも自由奔放に意見を出してOKになる」と喜び、「1回目はベタ(な時代劇)。2回目はベタにツッコミを入れながら。3回目はなぜ、ゆうのちゃんが出ることになったのかの舞台裏。その次にしれーっと『情け無用ノ介』のタイトルからはじまる」と説明。そして、「ちゃんと(映画の)世界線を壊さないように頑張っていきます」と意気込み、ファンの期待をあおった。
その後、安藤がMCに絡み、心配無用ノ介の役衣装の田村が成敗するという流れの小芝居がはじまるが、加藤が割って入り「斬るで」と田村から刀を奪い、斬る演技。会場は大いに沸くが、安田監督は「段取りが違う」と制止。2回目も3回目も、加藤が乱入して大盛り上がり。しかし、最後は田村が無事に心配無用ノ介を演じ切り、会場は歓声と拍手が鳴り響いた。
加藤は締めの挨拶で、「問答無用ノ介……情け無用ノ介ね」と言い間違えながらも「これがまたスピンオフして、どんどんつながって行くといいな。まぁ頑張りますから、よろしくお願いします」と呼びかけていた。(錦怜那)


