ADVERTISEMENT

藤本タツキ「ルックバック」実写映画化決定 『万引き家族』是枝裕和が監督&脚本&編集

『ルックバック』ティザービジュアル
『ルックバック』ティザービジュアル - (C)藤本タツキ/集英社 (C)2026 K2Pictures・集英社

 「チェンソーマン」の原作者・藤本タツキが2021年に発表した読み切り作品「ルックバック」の実写映画化が決定し、2026年に公開(配給:K2 Pictures)されることが明らかになった。カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた『万引き家族』(2018)の是枝裕和が、監督・脚本・編集を務める。原作者の藤本は「是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!」と期待のコメントを寄せた。あわせて、劇中の印象的なシーンを切り取ったティザービジュアル(2種)が公開された。

【画像】泣ける…劇場アニメ版『ルックバック』場面写真

 2021年7月に漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」で発表された「ルックバック」は、ひたむきに漫画家を目指す2人の少女を描いた藤本渾身の青春物語。公開されると、数多くの漫画ファンの間で話題を呼び、「このマンガがすごい!2022」オトコ編で第1位を獲得。2024年には、俳優の河合優実吉田美月喜のダブル主演で劇場アニメ化され、国内外からの高い評価を受けた。

ADVERTISEMENT

 是枝監督も、「ルックバック」が紡ぐ切実な物語に魅了された一人だった。偶然立ち寄った書店で表紙の“背中”に惹かれて購入し、一気に読んだという是枝監督は「きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした」と初めて読んだ当時を振り返る。

『ルックバック』ティザービジュアル - (C)藤本タツキ/集英社 (C)2026 K2Pictures・集英社

 原作に触れた是枝監督はその後、本作のプロデューサー・小出大樹(K2 Pictures)から実写映画化のオファーを受け、藤本と対面した。その帰り道、是枝監督は「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたという。

 実写映画も原作と同様、小学生時代からはじまる13年にわたる2人の主人公・藤野と京本の軌跡を、美しい四季とともに描きます。撮影は秋田県にかほ市を中心にすでに終了しており、現在は編集作業に入っている。なお、映画は国内のみならず、すでに韓国・台湾での公開も決定しており、全世界公開に向けて準備を進めている。

ADVERTISEMENT

 初となるティザービジュアルには、雪深い道を歩く藤野と京本の後ろ姿、部屋で漫画を描く印象的な二人の姿が映し出されている。本作では、国内外で活躍する写真家・濱田英明が撮影現場に帯同しており、同ビジュアルのスチール撮影も担当している。(編集部・倉本拓弥)

是枝裕和(脚本・監督・編集)

(c)瀧本幹也

京都からの新幹線の帰り、品川駅の本屋に平積みされていた表紙の「背中」に惹かれて、思わず手に取ったのが、「ルックバック」との出会いでした。
その晩、一気に読みました。
漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。
自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした。

その出会いのあと、小出プロデューサーから「ルックバック」を実写映画に、という誘いを受け、藤本さんにお会いする機会をいただきました。
まずは、このような作品を世に産み落としていただいたこと、その作品に同時代に出会うことができたことへの感謝をお伝えできればと思っていたのですが、その帰り道、「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを覚えています。

ADVERTISEMENT

撮影は終了し、現在、編集中ではありますが、とても豊かなものが映し出される作品になるのではないかと思います。

藤本タツキ(原作)

是枝監督作品で初めて見たのは『海街diary』です。
主人公が新しく住む事になる家の中や、町の食堂の中の家具などがとても生活感があって物語に説得力を持たせるものになっていました。物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました。
是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!

小出大樹(企画・プロデューサー)

ジャンプ+で公開された日に何度も読み返しました。衝撃でした。すごいものを読んでしまったと思いました。様々な感情とともに、ぼくは、藤野の背中から、なにか強い力をもらった気がしました。

その矢先、藤本タツキさんにご挨拶できる日がありました。藤本さんに読んだ直後の感想を伝えたいと思っていたのですが、ぼくは、間際になって、この漫画を、是枝監督による実写映画にさせていただけないかと伝えたいと思っていることに気がつきました。

是枝監督とは、ぼくが学生の頃に受けていた授業の先生として出会い、教室の席からその背中をみつめていました。『誰も知らない』で、1年をかけて四季をめぐりながら子どもたちの成長を撮影したこと、『海街diary』や『奇跡』で、子役の方に台本を渡さずにセリフを口伝えで演出されたことなど、これまで見聞きした話が思い出されました。なによりも、『誰も知らない』を観た際に抱いた強い感情が呼び起こされ、考えれば考えるほど、この実写映画化に際しては、是枝監督しかいないのではないかと思い、お声がけしました。

是枝監督をはじめ、キャストとスタッフの皆さん、秋田県にかほ市の方々と、四季を通じて、出来うる限り丁寧に撮影してきました。力を尽くして作りますので、楽しみにしていただければと思います。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT